宇治山田商・宮原に漂う大器の雰囲気 三重に潜む快腕が見据える「その先」

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甲子園をテレビで見ているだけでは嫌

187センチの長身だが器用なタイプで、バント処理やけん制などもそつなくこなす。目指すは2007年以来の夏の甲子園出場だ 【写真=佐藤真一】

 昨秋の県大会は故障明けということもあって無理をさせず、地区大会での登板はなし。県大会では初戦(対菰野高)に2番手でマウンドへ。3回を投げ2失点という内容だったが「四球も少なかったですし、投げ込みをしていけばもっと良い球が投げられるという感覚がありました」と手応えを感じたようだ(チームは4対7で敗退)。村田監督も「紅白戦では変化球で緩急をつけられるようになり、ストレスなくストライクを取れていましたから、面白くなってきました」と期待を口にしている。

 ひと回り成長した姿になり、目指すは2007年以来遠ざかる夏の甲子園出場だ。「つらい練習もありますが『甲子園に行きたい』という気持ちがあれば、どんなことでも乗り越えられると思います。甲子園をテレビで見ているだけでは嫌なので、自分もあの舞台に立ちたいです」。もちろん、「昨年のドラフト会議で、実際に対戦したことがある今井順之助選手(中京高―北海道日本ハム)が指名されて、とても刺激を受けました」と、その先も見据える。

 プロ入りを果たすためにも「打者のアウトローに投げられる制球力をつけたい」と話す宮原。一方で「体の土台ができていけば球速もついてくるはずなので、150キロを投げたい」とも語った。粗削りだが、将来性十分の大器には、どんな未来が待ち受けているのか楽しみだ。


(取材・文=大平明)

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