U-20代表の合宿で感じた「価値ある競争」 森島、久保ら常連選手以外が猛アピール
後半は久保、原らが個性をアピール
内山監督は久保について「将来性もあるけれど、何より戦力になると思っている」と語った 【川端暁彦】
ゴールの起点になった原も確かな存在感があった。市立船橋高校から今季新潟へ加入し、いきなりスタメンを確保しているだけに、確たる自信を感じさせるプレーぶり。昨年は中盤の守備固め要員のような使われ方も多かったが、世界大会に向けては先発候補と言っていいだろう。確かな戦術能力に加えて、走る・跳ぶ・当たるといった身体能力の絶対値も高く、よりパワフルな選手を迎え撃つ必要のあるU−20ワールドカップ(W杯)では自然と需要の高まる個性と言えそうだ。
10年ぶりに得たU−20W杯出場権の意味
昨年のチームではもっぱら控えDFだった町田浩樹(鹿島アントラーズ)が体重を増やして見るからに体の厚みを増して合流してくるなど、常連組もまた世界大会を意識しながら変化を遂げている途上にある。“U−20W杯”という目に見える大きな目標がある中で、若いタレントたちが切磋琢磨(せっさたくま)しながら成長している様子を見ると、あらためて10年ぶりに得た出場権の大きさも実感させられる。この合宿から再スタートした競争は、彼らの力をまた一段上に押し上げてくれることになるだろう。
そして、この価値ある競争は直近の世界大会のみならず、2020年の東京五輪、そしてA代表の舞台へとつながっていくに違いない。