不思議な人間力を持つDNAの選手 東京03豊本のプロレスあれこれ(8)
鈴木大選手にこだわる理由は……
鈴木大選手が行う7番勝負の発表をしてきました 【写真提供:DNA】
じゃあそれぐらい素晴らしい選手なのか? いや、それがそうでもないんです。身体が大きい訳でもない、身長が高い訳でもない、優れた身体能力も無さそう。イケメンという訳でもない、かといってブサイクでもない。
ただなんか魅力的なんです。不思議な人間力みたいなものがあるんです。
試合中も声援が多く飛ぶ選手です。「頑張れ!」という気持ちにさせてくれます。応援したくなるんです。
鈴木選手は、DNAのリングに上がる前に沖縄のローカル団体のリングに上がっていました。
その頃から僕は鈴木選手が気になりいろいろ調べたりしました。プロレスマスコミも地方の団体をそこまで取り上げる事も少ないので苦労はしましたけど。まさか元探偵という経歴を持つ鈴木大選手を逆に調べる事となるとは……。あげく沖縄にも行きました。
それぐらい僕には思い入れのある選手なんです。
鈴木大、恐るべし!
「嘘泣き」を「嘘泣き」しながら謝る鈴木大選手 【写真提供:DNA】
「もう嘘泣きはしません!」
これは、嘘泣きを認める発言であり、更には、「嘘泣きしてんじゃねーか」というツッコミが入るボケをナチュラルにやってました。
鈴木大恐るべしです。
恐ろしいついでにもう一つ。
僕が出るという事をリリースもしてないですし、もちろん鈴木選手には知らせていない状態でした。
なので、僕の控え室は選手やゲストが使う通常の控え室ではなく、バレないように配管が壁を伝うボイラー室みたいな景色の機材を置くスペースを控え室にしてました。
鈴木大選手の試合前にその控え室で待機していると、ピンク色のコスチュームに身を包んだ男が見えました。
そう、鈴木大選手がひょっこり入ってくるではないですか!?
そして僕と目が合いました。
鈴木「あ。お疲れ様です!」
豊本「お疲れ様です!」
そのまますっと消えて行きました。
全く意味が分かりませんわかりません。
絶対にこの空間に用事があるとは思えないですし、もし、僕がここにいることを知ってあいさつに来てくれたなら、「お疲れ様です!」の前に「あ。」は付かないと思います。
おそらく意味のない訪問。
そして僕の存在を疑問に思わなかったのは良かったです。
とことん鈴木大恐るべしです!