ロッテは競争と仕掛けで2強に対抗を OB薮田氏のオープン戦見どころ
生え抜き選手の奮起に期待!
唐川は昨季後半から復調の兆しを見せている 【写真は共同】
「ずっと言われていますよね、彼らに関しては(苦笑)。ただ、唐川投手はフォームを変えたことで昨季後半は自分のイメージする投球ができたと言っていますし、実際強いボールがいっていました。大嶺投手は11日のラミゴ戦で先発し、3回2失点。その結果で満足していて良いのかと思います。苦しいスタートとなった印象ですが、なんとか頑張ってほしいですね」
野手陣では清田育宏の奮起に期待しているという。
「ロッテは清田選手がいるかいないかでチームが変わってきます。昨季苦戦したのは清田選手が本調子でなかったことも原因の一つ。一昨年に15本塁打を放ったことでパンチ力があるのは実証済みですし、まして今季は主砲のデスパイネ選手が福岡ソフトバンクに移籍。よりその力を必要としているのは間違いありません」
ここで挙がった3人のうち、くしくも唐川と清田は地元・千葉出身。ご当地選手として活躍し、本拠地のZOZOマリンスタジアム(今季から名称変更)に多くのファンを呼んでもらいたい。
ロッテはピッチャーで勝つチーム
古巣・ロッテについて熱く語る薮田氏 【スポーツナビ】
薮田氏も「他のチームに比べて、全体的に若いのがロッテの特徴。競争が激しくなればなるほどチーム力は上がっていきますし、おのずと注目ポイントになります」と指摘する。3月下旬に入るとベテラン陣も本格的に実戦出場するだけに、若手としてはチャンスがあるうちに存在感を示したいところだ。
現在のパ・リーグは北海道日本ハムとソフトバンクの“2強”状態。昨季のロッテは72勝68敗3分の3位で、上記2チームとは10ゲーム差以上離された。このゲーム差を埋め、優勝を勝ち取るために必要なことは何か。
「今のロッテは打つというよりはピッチャーで勝つチーム。先発の枚数は劣りますが、ブルペンには益田直也投手や南昌輝投手など人材がそろっています。先発が6、7回まで試合をつくって、リリーフに回せば勝つチャンスが広がると思います。攻撃に関していうと、犠打や盗塁の数が少ないのが気になります。まずはオープン戦で『今年は走ってくるな、仕掛けてくるな』という印象を相手に植え付けたいですね」
若い選手を中心とした競争に加え、積極的な仕掛け。その行方がどうなるのか、オープン戦で見届けることになりそうだ。
(取材・文:加賀一輝/スポーツナビ)
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