フェブラリーSは三橋美智也の黄金の夢 「競馬巴投げ!第139回」1万円馬券勝負
お前らは“知らないマン”か!
[写真3]エイシンバッケン 【写真:乗峯栄一】
「最終の浜中はどうですかねえ?」と隣のIという若者が聞く。「もうないわ、競馬はそんなに甘いもんやない」と答えると、そいつは「やっぱり浜中、押さえとこ」とそそくさ馬券を買いに行く。こっちの意見を聞かないんなら、始めからアドバイス求めてくるな! クッソー! そして浜中俊は最終も見事に勝つ。「やったやった、乗ってる騎手はやっぱり買わなきゃねえ」とその若者は小躍り、もう一人の若者も「Iさんに教えて貰った通り買ってよかった」と馬券を胸に押し当てる。クッソ、クッソである。
まあいい。よくはないが、ここまでならまあ我慢できる。問題はややトゲトゲしくなった雰囲気をほぐそうと「浜中は騎手じゃなくて手芸やるべきやろ」と呟いたときだ。
「何ですって?」と二人してこっちを覗く。
「ほら“♪ハマナカ手芸糸”っていうやないか」
「何ですか、それ?」と二人して首をひねる。
「ほら“♪旭化成ハマナカ手芸糸”って、よくCMでやってたやないか、“スター千一夜”とか何かで“♪旭化成ハマナカ手芸糸”って」と何度も節を付けて歌うが「知らなーい」「スター千一夜? 知らなーい」と二人顔見合わせて首ひねって、お前らは“知らないマン”か!
悔しーい! 通常、物事というのは知っている者の方が優位にあり「すいません、わたくし不勉強で、それを知りませず、教えていただけますか?」と、そういう展開になるものだろう。「知らなーい」「わたしも知らなーい」と言って二人でコンビニとか覗いてていいのか!
そりゃ確かにぼくは昔、家の白黒テレビで紅白歌合戦見て、島倉千代子に「おかあちゃん!」と言って抱きつきたいと真剣に思ったことがある。でもあれは小学校上がる前の話だ。大昔だ。
ネットで流行っているのを知り、改めて「東京だよ、おっ母さん」を調べ、へえ、兄さんが戦争で死んでて、母さんと二人、九段坂行ってんだ。「兄さんが桜の下で田舎の話が聞きたいって言ってますよ、おっ母さん」てなこと言って泣かせる歌なんだと初めて知った。使っていいんだ、こんな古い歌をと自信を深めた。
でも『おんな船頭唄』は知らないんだ。『旭化成、ハマナカ手芸糸』も知らないんだ。知らなくても、むしろ誇りとするところなんだ。分からん。悔しい。
今年最初の坂路撮影、写真をどーんと
雪道の運転は怖いし、「朝早くから写真撮りに行っても誰か期待してる?」などという声も暖かい布団の中で聞こえてくるし、しばらくトレセンさぼっていた。今週は今年最初の坂路撮影である。だがしかし、今週の関西馬はほとんど坂路追いで、(有力馬モーニンの朝イチ追いを逃したのは残念だが)多くの馬を撮ることが出来た。アイウエオ順に、
[写真1]はアスカノロマン。暮れのチャンピオンCではいい粘りで3着に残った。
[写真2]はインカンテーション。一昨年のフェブラリーでは3着に入り混んだ実績がある。
[写真3]はエイシンバッケン。先月の根岸Sではカフジテイクの最後方強襲ばかりが目立っているが、4角、カフジのさらに後ろから馬群に突っ込んで3着に入っている。
[写真4]カフジテイク 【写真:乗峯栄一】
[写真5]ゴールドドリーム 【写真:乗峯栄一】
[写真6]コパノリッキー 【写真:乗峯栄一】
[写真7]デニムアンドルビー 【写真:乗峯栄一】
[写真8]ベストウォーリア 【写真:乗峯栄一】