陣営も自信「サトノダイヤモンド級の器」 サトノアーサー登場のきさらぎ賞座談会
競馬専門紙「優馬」トラックマン座談会
紛れの少ない頭数で 今年もサトノにゃ逆らえぬ?
シクラメン賞で上り3F32秒7の末脚を繰り出したサトノアーサー(黄帽)(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】
田崎「サトノアーサーは、1着同着に持ち込むのが精一杯だった初戦から、2戦目で走りが一変しましたね。間違いなくクラシックを狙える素材だと思いますし、ダイヤモンドが勝てなかった皐月賞やダービーにも期待が膨らみますよ」
中邑「前走は、直線で川田騎手が後ろを振り返って、流す余裕を見せての上がり32秒7でしたからね。迫ってくる馬がいたら、どれだけの数字が出ていたかと」
広田「少頭数のスローペースで上がり勝負だったとはいえ、キャリア2戦目の2歳馬ができるような芸当ではなかったと思いますね。今回もまた少頭数で同じような流れでの瞬発力勝負になりそうですし、圧倒的人気でも逆らえませんよ」
桜井「能力はもちろんのこと、キャリアはまだ2戦であっても完成度が高いと見ていいでしょうね」
デスク「ここを勝ってからの話になるかもしれないが、サトノダイヤモンド級なのか、あるいはそれ以上の器なのか。陣営も当然、比較しているんだろうな」
那谷「最初から完成度も高く超優等生だったダイヤモンドに比べると、サトノアーサーは粗削りなんだけど、陣営は“キャンターでの走り、追ってからの反応やフォームなどで物足りない面はあるけど、器では全くヒケを取らない”と、キッパリ。前走の上がり32秒7にしても、直線が平坦の新潟や京都、そして東京でも時折見られる数字だけど、急坂のある阪神ではいくらスローになったとしても滅多に見られないよな。この数字ひとつだけでも、ポテンシャルの高さは疑いようがないよ。日曜の雨予報も、これまで2戦がけっしてパンパンの良馬場ではなかったから、多少湿った馬場でもまず大丈夫だろうな」
デスク「そんな断然の存在があっても、逆らうヤツがいるのは“優馬テイスト”だな」
須藤「けっして逆らっているわけではないんですが、僕はダンビュライトを見直したいと思います。サウジアラビアRCの内容から、力があることは確かですし、ちょっと前走の敗因がわかりかねますが、調教の動きを見る限り体調に不安はなさそうです。その2走前のような、ゆったりとした流れとなりそうなのもプラスに働くはずです」
瀬古「ダンビュライトの前走については、陣営もハッキリとした敗因は掴めていないようですが“追い切りでの負荷が足りなかったかも”と。それもあってか、この中間はあえてジョッキーを乗せずに体重の重い助手でビッシリと併せ馬を消化し、坂路で51秒台を3本。最終追いでは自己ベストもマークしたほどです。2走前にしても、真っ直ぐ走っていれば勝っていたかと思えるほどですし、確かな潜在能力をフルに出し切れば、巻き返しも可能でしょうね」
加茂「プラチナヴォイスの前走も、レース前からテンションが高く、あれだけ行きたがって力んでは伸びを欠いたのも仕方ないですわ。放牧で心身ともリフレッシュされた今回は“今は2連勝した時のような精神状態に戻っている”とのことやし、それと同じ舞台に戻れば、巻き返して不思議はないやろな」