Bリーグプレーオフに進むのはどこ? 上位と残留、2つの争いは波乱の気配

『hangtime』編集部

西地区で不気味な4位琉球、5位京都

西地区首位の三河を引っ張る比江島慎 【写真:中西祐介/アフロスポーツ】

 西地区で首位を走るのはシーホース三河(23勝7敗/勝率7割6分7厘)。比江島慎、金丸晃輔の2枚看板に司令塔の橋本竜馬、ベテランの桜木ジェイアールや柏木真介を擁して戦力は充実している。昨シーズン、ブレークしたシューターの長谷川智也や狩俣昌也、森川正明などを加え、ベンチメンバーも厚みを増した。指揮を執る鈴木貴美一ヘッドコーチは、長丁場のレギュラーシーズンはタイムシェアを意識し、若手の成長を促しながらうまく乗り切っていくはずだ。勝率をあまり気にすることなく確実に首位をキープしてプレーオフに臨み、戦い方を知るメンバーと一緒に頂点を目指すに違いない。

 ここも面白いのは2位争い。名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(名古屋D、20勝12敗/勝率6割2分5厘)と大阪エヴェッサ(18勝14敗/勝率5割6分3厘)が競っている。開幕当初ほどの勢いは感じられない名古屋Dだが、交流戦では上位チームと良い勝負をしている。石崎巧、ジャスティン・バーレルらがうまくチームをまとめ、中東泰斗、笹山貴哉、張本天傑らイキのいい若手が伸び伸びとプレーできれば、このままプレーオフ進出が見えてくる。

 大阪は粘り強く勝ち星を重ね、名古屋Dを追いかけたいところ。ベテランのPG木下博之がチームを掌握し、巧みにゲームコントロールすれば、相馬卓弥、橋本拓哉らフレッシュな若手が積極的なプレーで勝負を仕掛けられるようになった。得点源となるのはジョシュ・ハレルソン、エグゼビア・ギブソンの両外国籍選手で、そこにシーズン途中で加わったリチャード・ロビーがアクセントとなれば攻撃パターンが多彩になる。仮に西地区の2位争いで後れを取ったとしても、ワイルドカードによるプレーオフ進出に望みをつなげられるので、ここからの一戦一戦は1勝の重みが違ってきそうだ。

 となると不気味なのが西地区4位の琉球ゴールデンキングス、5位の京都ハンナリーズ(ともに14勝18敗/勝率4割3分8厘)。特に京都は驚異的な粘りで上位チームを撃破しているだけに、3月まで続く交流戦では台風の目になるかもしれない。

 いずれにしてもまだシーズンは半分が残っており、一波乱も二波乱がありそうな気配だ。ここからは上位チームの優勝争いと、下位チームの残留争いという2つの熾烈(しれつ)な展開が楽しめそうなB1。ファン・ブースターはこれまで以上にやきもきすることだろう。チームをサポートする“応援力”が試される時がやってきた。

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B.LEAGUEを中心に、AKATSUKI FIVE(日本代表)やストリートボールまで、日本のバスケットボールの魅力を、わかりやすい記事とデザイン性の高い誌面でお届けする、新しいバスケットボール専門誌。Issueごとに独自の視点で特集を組み、興味深い企画で構成。

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