GI級5歳馬と強い4歳馬が火花バチバチ 激しい世代間バトルを熱論AJCC座談会

競馬専門紙「優馬」

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復活を果たしたいダービー馬ワンアンドオンリー(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

馬場「僕はルミナスウォリアーを狙ってみます。先ほどもコース適性の話が出ましたが、過去にもリピーターの活躍が目立っているのは、非根幹距離での中山外回りという特殊な条件がそうさせるんだと思います。この馬にとって、中山はベストと言える実績ですし、この2200mでも1戦して2着と適性は示しています。前走でコンマ1秒差だったツクバアズマオーが中山金杯を勝ったということからも、重賞で足りるだけの力は付けているはずですよ」

小野智ルミナスウォリアーについては、和田郎師も目下の充実ぶりに目を細めていましたね。“前走から距離が延びて外回りになるぶん、より思うように動いて行ける”と、期待を寄せていましたし、これまで19戦して掲示板を外したのが僅か2回という堅実味も魅力だと思いますよ」

小島「僕はワンアンドオンリーの“今度こそ”に期待しました。前走のジャパンCでは8着でも見せ場がありましたし、一流馬相手でのパンチ不足は否めませんが、GIIの割に低調な今回のメンバーなら、戦ってきた相手が違うのではないでしょうか。年明けから絶好調の田辺騎手が引き続いての騎乗となるのも、心強いですよ」

山崎「そういった手薄なメンバーを見て陣営が参戦を決めたのがクラリティスカイです。当初は来週の東京のオープン特別を予定していたんですが、そこで58キロを背負わなければならないことと、中山金杯の内容から1ハロン距離が延びても大丈夫と判断したようです。最終追いでしっかりと追われて“中1週でも状態はキープできている”とのことなら、GI馬の復活があっていいかもしれませんよ」

守屋クラリティスカイは、その中山金杯でも2角から向正面の途中までは行きたがる
素振りを見せていましたよね。僕は、初の2200m、外回りコースではひと踏ん張りが利かないと見ましたが……」

板子「強い4歳世代と言えば、ミライヘノツバサは侮れませんよ。まだ成長途上で先を見据えていた前走は、目一杯の仕上げではなかったものでしたが、それでいて余力十分の快勝でしたからね。伊藤大師は“まだレースへ向かうプロセスの中でエキサイトしてしまう部分がある。今回も落ち着いた状態で競馬に行ければいいが……”と、まずは自分との戦いという慎重な姿勢でしたが、“中山コースの相性は抜群だし、大きいところを狙えるだけのポテンシャルはある”と、楽しみにしている様子でした」

西田「同じ準オープンからの勝ち上がり組となるナスノセイカンも目が離せませんよ。陣営によると“トモの緩さや自分で競馬をやめてしまう気性が解消されてきた”とのことで、本格化の兆しと見ていいですし、中山コースへの対応が鍵とはなりますが、差しの決まる今の馬場なら、自分の競馬に徹しての一発も期待できますね」

広田「皆さんの印を見ると、前走がフロック視されている感を受けるシングウィズジョイですが、もともと血統的な期待が大きかった馬ですし、素質開花と見ていいと思います。ここは牡馬相手で挑戦者の立場と言えますが、重賞勝ちのある中山で器用さを生かせれば、浮上のシーンは十分ありますよ」

デスク「昨年のこのレースで、ソコソコの穴人気になってコンマ3秒差5着だったヤマニンボワラクテは、今年のメンバーなら、とも思えるんだが、どうよ福田はん」

福田「しばらく馬券になっとらんし、前走も鞍上が巧く乗っての4着やから、陣営も強気にならへんのも当然やけど、“この距離で勝っているし、中山のコース形態も合う。展開やペースが巧く噛み合えば”と。ただ、その後に続く言葉は“今年も善戦できそう”なんやけどな」

山崎「もう一年遡って一昨年の勝ち馬クリールカイザーは、2走前に同じ舞台のオールカマーで強敵相手に差のない競馬をしていますし、年齢的な衰えは見られませんね。“少し太いかも”という陣営のコメントもあって、当日の体重にチェックが必要ですが、2週続けて坂路でビシッと追われて体調自体は良さそうですよ」

木谷「といったところで推奨馬披露ですが、僕も小島さんに乗っかって◎ワンアンドオンリーにします。やっぱり先行してナンボの馬だと思いますし、そういう乗り方をしてくれる田辺騎手なら、と期待しちゃいますよね。3走前のオールカマーがゴールドアクターからコンマ4秒差、前走のJCも健闘と言えますし、今度こそ復活するんじゃないかと……」

デスク「整いました! ワンアンドオンリーとかけまして、稀勢の里の初優勝と解きます。そのココロは、“もうたくさんだよ、今度こそ”」

木谷「あんまし面白くないですね。しかも、稀勢の里は本当に“今度こそ”が実現しそうですよ」

デスク「いやいや、ワンアンドオンリーと稀勢の里にはもう騙されないからな。俺は、白鵬で、じゃなかった、ナスノセイカンで大穴を狙うぞ」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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