決勝は次代を担う新鋭同士の対決 楽天OP覇者はキリオスかゴフィンか?
多彩な攻めでキリオスがモンフィスを振り切る
キリオス(右)がモンフィスを破り決勝進出 【Getty Images】
第1セットからキリオスが多様な攻めを見せた。時速200キロ台のビッグサーブで脅かしたかと思えば、意表をついてセカンドサーブでも207キロのエースを突き刺す。レシーブ&ネットダッシュのいわゆる「セイバー」も仕掛ければ、激しいラリーからドロップショットを多用。これに対し、モンフィスも100メートル=10秒89という自慢の健脚、長いリーチで応戦し、立ち上がりから前後左右の激しい攻防になった。
第7ゲーム、キリオスがハーフボレーのドロップショットで15−30とチャンスをつかみ、そこからフォアハンドの強烈なウィナーを2連発で決めてブレークに成功。キリオスは破壊力のあるサーブとともに、繊細なタッチの持ち主で、サービスエースこそ全体で3本と多くはなかったが、ファーストサーブから76%の高いポイント率でそのまま第1セットを奪った。
第2セットも、キリオスがいきなり第1ゲームをブレーク。だが、いまのモンフィスには昨シーズンまでとは違う粘りがある。第2ゲーム、ネット際での攻防からロブを上げ、素早い反応で切り返して、すぐにブレークバック。予断を許さぬ一進一退が続いたが、この日のキリオスはよくプレーに集中し、緊張感が持続した。第7ゲームを再度ブレークしてリードを奪った第8ゲームのサービスゲームがこの日のハイライトだろう。30−15からのモンフィスの猛追を、セカンドサーブからのエース、股抜きショットからの反撃など多彩な攻めで、3度のデュースの末にかわした。
強打と技巧派の対決はゴフィンが勝利
ゴフィンはビッグサーバーのチリッチを退け、決勝へと駒を進めた 【Getty Images】
試合時間は1時間半、1時間39分のストレート勝負だったが、いかにもツアー最前線のATP500に相応しい濃密な準決勝だった。
(文:武田薫)
楽天ジャパンオープンテニス
世界トップ選手のみが出場できるATPツアー公式大会の模様を、日本テニスの聖地・有明コロシアムから連日生中継。
大会日程:2016年10月3日(月)〜10月9日(日)
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