元エース・北別府学から祝福のメッセージ 広島25年ぶりVに「強くなったな!」
25年ぶり7度目の優勝を決め、胴上げされる広島の緒方監督。かつてのエースで5度の優勝に貢献したOB北別府さんも祝福のメッセージを送る 【写真は共同】
勝因は「打線を固定できたこと」
一番は、それだけ力が付いてきたということでしょう。弱い頃のカープを見ていると、レギュラーと控えがよく分からなかった。昨季も不動のレギュラーと言える選手が二遊間とセンターの3人ぐらいで、打順も日替わりだったので、なかなか選手の役割分担というのが明確ではなかった。「昨日は1番でも、今日は6番」という形だと長いシーズンの中ではなかなか機能するのが難しい。でも今季は緒方(孝市)監督が打線を固定した、というよりも固定できたということでしょうね。田中(広輔)が1番に座って、菊池(涼介)が2番、そして丸(佳浩)が3番。去年まではチャンスを作ってもあと1本が出ないというパターンが多かったのですが、今季はルナが入って、新井(貴浩)も好調。そして鈴木誠也がブレイクして、新たなポイントゲッターとなった。
――エースの前田健太が抜けた投手陣も、期待以上の数字を残したと思いますが?
投手陣はもともと良かったですからね。確かにマエケン(前田健太)が抜けましたけど、3位だった一昨年はマエケン個人での貯金はほとんどなかった(11勝9敗)わけだし、マエケン一人だけのチームではなくなっていましたからね。戦前の順位予想などではマエケンの昨季の15勝がなくなったということでカープの評価も低くなっていたけど、ジョンソンがしっかりしていたし、ドラフトで即戦力投手の岡田(明丈)、横山(弘樹)を加えたりもして、先発ローテーションの陣容は冷静に見ても他のセ・リーグ球団よりも良かった。
――その中で今季は野村祐輔投手の働き、成長が非常に大きかったと思います。
もともと球威でグイグイと抑えるタイプじゃない。緩急を使いながらのコンビネーションが生命線です。昨季のピッチングを見ていると、コントロールに苦労していた。これは今年の福井(優也)にも言えることですけど、あまりにも良いところを狙い過ぎて、全部のボールをコースにきっちりと決めようとするばかりに、ボールカウントが先行していた。それで中に入ったら打たれるし、外れたらフォアボールになってと自滅してしまっていた。それが今季は彼本来の持ち味であるコントロールと緩急を取り戻した。結果が付いて来れば自信も出てくるし、攻めのピッチングもできるようになる。まぁ、打線の援護が大きかったということも言えますけどね。
チームに生まれた信頼感と勢い
そうですね。去年まではあと1本が出なくて僅差で負けるパターンが多かったですが、今季は打線が繋がるようになった。投手陣は先発にしても中継ぎにしても、自分のピッチングをして、先に点を取られても我慢して抑えていれば打線が追い付いてくれる、逆転してくれるという意識があった。打線を信じて投げることができるというのは投手にとっては大きい。投手陣と野手陣の間にはそういう信頼関係が出来上がっていた。
――黒田博樹、新井貴浩といったベテランの果たした役割も大きかったと思いますが?
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