ユーロ敗退も、評価は上々のドイツ代表 各紙が分析する敗因と大会方式への疑問
負担が増える一方で、試合の質は低下
ユーロの大会形式は正しいものだったのか? 参加チーム数は16から24に拡大し、試合が増え、プレッシャーが増した。実際に、この大会フォーマットの下ではミュラーの低調ぶりが際立った。昨季、バイエルンと代表戦での最高レベルの戦いを60試合以上こなしてから、この大会に参加していたのだ。
負担が増える一方で、試合の魅力は落ちた。前ボルシアMG監督のルシアン・ファーブルは『シュピーゲル』誌の中で、いくつかの試合は質がよくなかったと批判し、「中でも、グループステージは信じられないほど退屈だった。恐ろしいほどにね」と吐き捨てた。実際に今回ユーロはダラダラとしていて、緊張感は皆無だった。
何しろ、グループステージで3位になっても、勝ち上がるチャンスがあったのだ。「決勝トーナメントでは、各グループのベストの2チームが戦い続けるべきで、3位のチームを含めるべきではない。ここがおかしな点だと思う」と、こちらもまたボルシアMGを率いた経験があるマックス・エバールも『ベストライン』のインタビューの中で語っていた。今回は、以前とはやや異なる大会だったのだ。ここは議論が必要になる点だろう。
評価されるレーブ監督の手腕
ドイツでは、代表チームのユニホームは車にたなびかせる国旗とともに、またしまい込まれた。ユーロとはひとつの歴史であり、サッカーの世界は変わり続けていく。ブンデスリーガの新シーズン開幕まで40日を切ろうとしており、その頃には代表選手たちも回復していることだろう。それでも、今回のユーロはヨーロッパの各リーグに影響を及ぼすはずだ。
街の広場は、常により多くの人が集まれるよう準備されている。ドイツ代表チームにとっては、うれしい話でしかない。そうでないとするならば、18年もまた、SNSでの「おふざけ」ばかりになってしまう。