リアルスティール、実力通りも価値あるV 奥野庸介のドバイWCデー回顧

JRA-VAN

ドバイシーマクラシック 蹄鉄なしも食い下がる

直前のアクシデントにもかかわらず2着に入ったドゥラメンテ 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 レース直前の落鉄でドゥラメンテは右前脚だけ裸足で競馬に参加した。ゲートを出て、R.ムーアのハイランドリールが意表を突く逃げ。ワンアンドオンリーが2番手で追走。強敵と見られていたポストポンドをマークするようにラストインパクトとドゥラメンテが並んだ。緩みないペースで最終コーナーを回ってからも、黄色の勝負服が目立つポストポンドの手応えが目を惹いた。鞍上のA.アッゼニもそれを感じていたのであろう。自信満々で直線先頭に立った。M.デムーロとドゥラメンテはライバルの内に潜り込んでラチ沿いに差を詰めたが、1馬身差が2馬身差に広がってゴール。勝ちタイムの2分26秒97はレコードだった。

 蹄鉄なしという大きな不利があって懸命に食い下がったドゥラメンテの2着は勝ちに等しいものだろう。ラストインパクトは3着、ワンアンドオンリーも5着と健闘した。勝ったポストポンドは現地入りして、前哨戦のドバイシティオブゴールドを快勝。キングジョージのG1初制覇から年を跨いで4連勝でビッグレースを制し、芝2400m路線の主役に名乗りを挙げた。祖父のドバイミレニアムはドバイワールドCを大差勝ち。ドバウィ産駒のモンテロッソやプリンスビショップも同レースを勝っている。血統もドバイと相性が良かった。

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