ハイレベル外国勢に挑む日本馬の勝算は 奥野庸介の香港国際競走展望

JRA-VAN

香港スプリント 名手鞍上ペニアフォビア死角少ない

実力伯仲の香港スプリントだが、その中でもペニアフォビアに死角は少ない 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 昨年の覇者で春のG1高松宮記念にも勝ったエアロヴェロシティが体調不良で離脱。どの馬にもチャンスのありそうな一戦となった。格では欧州短距離G1で5勝を挙げているソールパワー(国際レーティング118)だが、昨年は良いところなく9着に敗退。このレースは過去3度出走して、一昨年、ロードカナロアの2着したことはあるものの、時計は平均より遅く、欧州での実績を鵜呑みに出来ない。

 昨年、先行してハナ差2着したペニアフォビア(116)と終い追い上げて3着のストレイトガール(112)はともに好調持続。コース実績の追い風が吹く。ペニアフォビアを本番と同コース・同距離の前哨戦で破ったゴールドファン(119)は、マイル路線から転向して成果を挙げる。ここが試金石だが、3度騎乗して2勝と相性の良いC.スミヨンの手腕に初G1を委ねる。

日本のスプリント女王ストレイトガールは好調キープ、コース実績も◎だ 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 控える競馬が身についたミッキーアイル(116)は流れに乗ってゴール前逆転が理想。G1BCターフスプリント優勝馬でモンゴル人のオーナーと調教師のコンビによるモンゴリアンサタデー(115)は内枠を引いて主導権を握りたいところ。G1スプリンターズS6着のリッチタペストリー(116)と2011年の勝ち馬ラッキーナイン(117)の実力は認めるものの近走の成績が今ひとつ。これなら早々と鞍上にZ.パートンを押さえたサクラゴスペル(114)の一発が不気味。向正面の半ばからスタートして、すぐにコーナーを回る1200m戦は逃げ先行勢が有利。混戦模様ではあるが、逃げ馬を目標に競馬を進められるペニアフォビアは名手J.モレイラで死角が少ない。

◎ペニアフォビア
〇ゴールドファン
▲ミッキーアイル
☆ストレイトガール
△サクラゴスペル
△ソールパワー

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