【RIZIN】日本代表の石井慧「準備はばっちり」 トーナメント出場選手、組合せが決定
高田本部長による見どころ
高田統括本部長 【スポーツナビ】
「この至近距離で、選手から伝わってくる緊迫した空気を非常にリアルに感じました。選手の心理を読んだり考えたりしてしまいますが、高い緊張感がありますね。当然、1日を置いて、31日の準決勝、決勝までの戦いを見据えた選択になるから、相性もありますし、(今回の組み合わせ抽選が)大みそかに向けた流れに大きく左右すると思っています。
いよいよ29日、31日にRIZINがスタートするが、その大事なイベントの核となる。未来のRIZINが見据えている頂き、目標地点がありますが、そこに向けて非常に大事な、未来の鍵となるのがこの2日間の8人トーナメントです。ようやく選手も決まり、非常に懐かしい緊張感です。
先ほど委員長からもありましたが、キング・モー選手、石井選手以外の選手は、日本の格闘技ファンもほとんど名前を聞いたことがない選手。しかし、各プロモーションにおいて実績を残した、まだ見ぬ強豪であると認識しています。当然、過去の選手たちも伝説的な足跡を残し、ヒョードル選手にしても、ノゲイラ選手にしても、ヴァンダレイ・シウバ選手も、初めはみんな無名ですよね。それは当たり前。ただある地点をきっかけに、あそこまでのスーパースターへと上り詰めたと。われわれファンが期待しているのは、まさにそれです。
世界に発信する大舞台で、この中から人生を変える1年にしてほしいし、日本のファンや世界各国から、『是非、うちにも来てくれ』と言われるような、大きなインパクトを残してほしい。
そして当然、強豪選手は来ていますが、やはりここは日本。日本代表として、RIZIN代表としてではなく、日本人代表として石井慧選手には、決勝まで残って、最後の最後の1人に残ってもらいたい。そして、石井慧ここにあり、日本人ここにありという姿を見たいものです。本人もその気持ちだと思います。
私の個人的見解ですが、これだけのポテンシャル、実績、キャリア、現在の練習環境や年齢を見ても、石井選手はこのままこじんまりまとまる選手でないと思っています。彼の最初のブレークは五輪の金メダル。その後、総合格闘技に転身して、“代表作”というのをわれわれは見ていません。是非、この大きなチャンスをつかんで、石井選手には“代表作”を、この大晦日に見せてもらいたい。そして、その後には、“石井ブーム”、“石井ウェーブ”、“石井シンドローム”とかね。“カープ女子”とか“相撲女子”が流行りましたが、“石井女子”が出てくればハッピーかなと。これはえこ贔屓ではないです。全員を応援しています。日本のファンは格闘技に対してお目が高いので、是非、スーパーファイトを全選手に期待したいです」
トーナメントへの意気込み
キング・モーの1回戦の相手はBAMMAの推薦選手となる 【スポーツナビ】
キング・モー(ベラトール/米国)
BAMMA推薦選手 ※マーク・ゴッドビアーが練習中に首を負傷したため欠場。代役選手がエントリー予定
モー 現在僕には相手はいないが、BAMMAが自信を持って送り込んでくる選手はいると思う。残念ながらその選手をぶっ潰す。僕は遊びではなく、本気で勝ちに来ているので、BAMMAの選手は覚悟しておけ。あと、石井選手は僕のことを避けていたが、それが正解だと思う。僕が強いことを知っているので。
テオドラス・オークストリス(左)とブルーノ・カッペローザが1回戦第2試合 【スポーツナビ】
テオドラス・オークストリス(BUSHIDO/リトアニア)
ブルーノ・カッペローザ(Jungle Fight/ブラジル)
オークトリス 私がここにいる理由は、自分のことを信じて、このトーナメントで勝てる自信があるから来ている。リトアニア、そしてBUSHIDOという団体の代表として、それを背負って戦いたい。対戦相手は非常に強いが、体調は良いし、負ける要素はない。良い試合を見せたい。
カッペローザ 私もブラジル代表で来ているのがうれしい。また日本で戦うことが夢だったので、それもうれしい。自分もしっかり準備ができている。対戦相手のことはよく知らないけれども、2人とも準備万端なので、素晴らしい勝負をしたいと思う。
石井慧(左)とジーリー・プロハースカが1回戦第3試合 【スポーツナビ】
石井慧(日本)4番目
ジーリー・プロハースカ(GCF/チェコ)
石井 準備はばっちりだ。戦いが戦いと思わない、大晦日がいよいよ始まる。日本の代表として、IGFの代表として、この試合は適材適所、頑張っていきたい。相手のことはまだ研究していないが、これから研究していきたい。
プロハースカ わたしは別に、キング・モー選手とほかの選手を分けたのではなく、おそらく全員が強い選手だと思っている。私が言いたいのは、ここは日本で、石井選手の母国。私の選択は大変だと思う。いろいろな意味で、私の選択が注目されたと思う。これは私の人生にとって重要なチャレンジなので、一生懸命、正々堂々と戦うつもり。一歩も下がらないつもり。
ゴラン・レリッジ(左)とワジム・ネムコフが1回戦第4試合となる 【スポーツナビ】
ゴラン・レリッジ(KSW/ポーランド)
ワジム・ネムコフ(MMA UNION/ロシア)
レリッジ 私の対戦相手は、非常に良い対戦相手だと思っている。なぜなら、私はサンボの世界チャンピオンである選手と練習していて、サンボのファイターのスタイルは良く知っている。彼が良いチームから来るのは知っていますが、私も準備万端で、良い試合になることは間違いない。
ネムコフ 私はロシアのサンボの代表。ですから、このサンボの美というのをあますところなく披露したい。
記者との質疑応答
石井 やはりいいオファーだったということに尽きます。こういうトーナメントは貴重な機会で、総合格闘技ではあまり見られないので。2日間で3試合。総合格闘技的にみんな強い選手。あとはファイトマネーもいいオファーだったので、この試合にしました。
――石井選手に聞く。年末に格闘技があることはどう感じている?
石井 それはすごくうれしいし、大きな機会だと思っています。ただそれを意識しすぎると、空回りして、良い結果に結びつけないので、自分自身に期待せず、いつも通りの気持ちで戦います。
――石井選手に聞く。IGF代表としてと話していたが、猪木会長から言われたことは?
石井 試合のことではないですが、毎回会うと言われるのが『タウリンは飲んどけよ』ということ(笑)。それはしっかり守りたい。
――全選手に聞く。賞金総額6000万円、優勝賞金は4000万円となるが、賞金をどう考えているのか?
モー とてつもない金額。まずはアイスをたくさん食べて、いい服を勝って、ディズニーランドに行って、映画にもたくさん行きたい。またラスベガスにプチ旅行をして。まあ、『黒人とお金』というステレオタイプをバンバンと披露したい。あとは金ピカなものをたくさん身に着けたい
オークストリ 私にとって、大切なのは賞金ではなく、チャンピオンになること。それが一番の目標で、一番の価値。お金は後からついてくる。
カッペローザ やはり大金だと思う。私の家族の人生が変わると思う。もちろん、ここにいる皆が目指しているのがチャンピオンになることだと思っている。
石井 賞金に関しては、半分は自転車とモーターボートに馬に投資しまして、もう半分は寄付します。
プロハースカ 金額を言われても漠然とするので、前の選手も言いましたが、お金は後からついてくるものだと。まずはRIZINからオファーをもらい、全力で戦うことを誓う。もし運よく勝てたら、後からお金はついてくると。何よりも戦いそのものが楽しみ。
レリッジ 子供の頃からPRIDEを見ていて、特別な大会なので、子供のころからの夢。お金よりも夢がかなうことが大事で、夢に向かって生きていると実感しながら試合をしたい。夢がかなった後は、後で考える。
ネムコフ このような金額をどのように使うかをすぐに回答するのは難しい。でも、まずはこの金額を受け取ることが大事なので、それは勝利があってのこと。あと、家族のために家を建てたいとは考えている
RIZIN ワールドグランプリ 8人トーナメント組合せ
<1回戦 第1試合>
キング・モー(ベラトール/米国)
BAMMA推薦選手 ※マーク・ゴッドビアーが練習中に首を負傷したため欠場。代役選手がエントリー予定
<1回戦 第2試合>
テオドラス・オークストリス(BUSHIDO/リトアニア)
ブルーノ・カッペローザ(Jungle Fight/ブラジル)
<1回戦 第3試合>
石井慧(日本)4番目
ジーリー・プロハースカ(GCF/チェコ)
<1回戦 第4試合>
ゴラン・レリッジ(KSW/ポーランド)
ワジム・ネムコフ(MMA UNION/ロシア)
<リザーブファイト>
内田雄太
ワレンティン・モルダフスキー(ロシア)
【12月31日】
<準決勝 第1試合>
第1試合の勝者vs.第2試合の勝者
<準決勝 第2試合>
第3試合の勝者vs.第4試合の勝者
<決勝>
準決勝の勝者