青学大が3冠の可能性も 対抗は東洋大か 学生3大駅伝・強豪校の戦力を分析

石井安里

“3強”を追う大学は?

早稲田大は高田康暉(右から2番目)が出雲に不出場だが、力のある選手がそろっている 【写真:アフロスポーツ】

 早稲田大と東海大は絶対的なエースがいないが、学生駅伝経験者は多い。早稲田大は高田康暉(4年)、東海大は白吉凌(4年)と、両校のキャプテンが出雲に不出場だが、豊富な選手層でカバーする。

 早稲田大は中村信一郎、柳利幸(ともに4年)、井戸浩貴、平和真(ともに3年)ら上級生に力がある。どの駅伝も序盤区間をうまく乗り切れば、3強を脅かすことも可能だ。

 東海大にはユニバーシアード代表の川端千都(2年)がいる。出雲は4年生がエントリーメンバーに入らず、3年生以下で臨む。全日本と箱根では白吉が万全なら、1区・白吉、2区・川端で流れを作ることができるだろう。

 山梨学院大にも勢いがある。出雲には1500メートルの学生記録(3分35秒69)を持つエノック・オムワンバ(4年)ではなく、1年生のドミニク・ニャイロをエントリー。駅伝デビュー戦が注目される。

 昨季に全日本2位、箱根4位に入った明治大は、チーム最強の世代が卒業した。加えて、現役日本人学生でただ1人、10000メートル27分台の横手健(4年)が、故障で出雲に不出場。木村慎(4年)を中心に、エースの穴を埋めたい。

勝負強さを誇る中央学院大の潰滝大記にも注目したい 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 このほか、日本選手権3000メートル障害のチャンピオンで、ユニバーシアード5000メートル6位の潰滝大記(中央学院大4年)に注目したい。積極性と勝負強さがあり、駅伝では序盤区間での快走が期待される。

出雲は1区と3区が勝負の分かれ目

 6区間45.1キロのスピード勝負となる出雲駅伝は、アンカーが最長区間(10.2キロ)だが、近年はここでの逆転はあまり見られなくなった。距離が短い分、出遅れると挽回が難しいことから、有力校は1区(8.0キロ)にエース級を起用。早い段階から縦長の展開になりそうだ。

 青山学院大、駒澤大が誰を1区に起用するか、また、東洋大が服部兄弟をどの区間に配置するかが、優勝争いの最大のポイントとなるだろう。出遅れないためにはもちろん1区が重要だが、優勝するためには主要区間である3区(8.5キロ)で勝負を決めたい。

 各校10人のエントリーメンバーを見ても、万全ではないチームが多く、今回の結果が箱根駅伝に直結するものではないが、夏合宿を経て、どんな選手が台頭してきたかを見るには良い機会だ。

 上位校の中では、特に駒澤大、東洋大、明治大の3校の新戦力に注目だ。全日本と箱根を占う上でも、出雲で学生駅伝に初出場する選手が何人いるか、彼らがどんな走りを見せるか楽しみだ。

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著者プロフィール

静岡県出身。東洋大学社会学部在学中から、陸上競技専門誌に執筆を始める。卒業後8年間、大学勤務の傍ら陸上競技の執筆活動を続けた後、フリーライターに。中学生から社会人まで各世代の選手の取材、記録・データ関係記事を執筆。著書に『魂の走り』(埼玉新聞社)

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