アーユルベーダで最も健康的な状態に L.A.の専門家に基本を聞いた

猿渡由紀

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アーユルベーダ専門家のロイス・A・レオナーディ著『The Essential Ayurveda Cookbook』 【提供:ロイス・A・レオナーディ】

 スキンケアの記事で見かけたり、マッサージのメニューで目にすることがあっても、「アーユルベーダ」が何なのかよくわからないという人は多いはず。アーユルベーダは、インドの伝統的医学。米国では近年、ヨガブームとともに注目されるようになり、最近ではヨガ雑誌で必ず記事を見かけるほどになった。

 アーユルベーダでは、生きているものはすべて「ヴァータ」「ピッタ」「カッパ」と呼ばれる要素のエネルギーをもっていると考え、それらのエネルギーを「ドーシャ」と呼ぶ。

 ドーシャのバランスが崩れると体調が悪くなり、病気にかかりやすくなる。自分のドーシャと食材の性質を知り、さらに、季節や食べ合わせ(たとえばチーズとパンの組み合わせや、ヨーグルトの上にフルーツを乗せるなどはダメ)も考慮するというもので、本気で学ぼうと思うと、相当に奥が深い。

 だが、そんなに難しく考えなくていいと言うのが、『Eat Well, Be Well: Ayurveda Cooking for Healthy Living』『The Essential Ayurveda Cookbook』などの著書も持つ、L.A.在住のアーユルベーダ専門家ロイス・A・レオナーディさんだ。レオナーディさんは、アーユルベーダとヨガにもとづく4週間の減量プログラムも提供し、クライアントに成功に導いている人。アーユルベーダへの最もやさしい入り方を彼女に聞いてみた。

何が自分に正しいのかは直感的に知っている

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 レオナーディさんが初めてアーユルベーダに出会ったのは、ヨガを始めてから数年たった頃。アーユルベーダの有名なドクターが街にやってくるからと勧められ、乗り気ではなかったが、行ってみることにした。

 そのドクターは、彼女のドーシャをヴァータと診断。ヴァータは乾燥肌で痩せ型、心配性、ガスがたまってお腹が膨れやすいなどの特徴がある。そう知って納得したことは、いくつもあった。

「ヴァータは乾燥体質。子供の頃、私は芽キャベツやブロッコリーなどが嫌いだった。それらを食べると、なかなか消化できなくて、お腹が張ったのよ。でも、アスパラガスは好きだった。アスパラガスは水分をたっぷりと含むから。つまり、自分には何が合って、何が合わないか、直感的に知っているものなの」
 自分の体が必要とするものを取り入れ、逆に、悪い部分を増長させるようなものは避ける。それが、基本中の基本だ。

「言ってみれば、暑い日にエアコンをつけるのと同じこと。体が熱い時に、体に熱を与えるチリペッパーは食べないほうがいい。逆に、きゅうりやケールなど冷やすものを食べるといいわ。食べ物には、それぞれにエネルギーがある。それらを知ることで、すでにあなたが持っている直感を、より広げていけるの」

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著者プロフィール

月刊女性誌編集者を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビューや映画の撮影現場レポートなどを、日本の雑誌、新聞、オンライン媒体に寄稿する。フィットネスへの関心も高く、渡米直後から毎日ジム通いを開始。ここ10年ほどはアシュタンガヨガに専念しているが、ワークアウトのトレンドはもとより、健康、運動一般に関する新しい情報には、常にアンテナを張っている

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