薫田真広氏が語るW杯の見どころ 日本代表の戦績は「3勝」と予想!

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提供:(公財)日本ラグビーフットボール協会

テストマッチのマッチメークは永遠の課題

 第2部は質疑応答が行われ、薫田氏には参加者からの質問が寄せられた。

――日本は南アフリカ戦とスコットランド戦の間隔が短い(中3日)で、メンバー変更はありそうですか?

 日本人の選手は追い込んで試合に臨んだ方がパフォーマンスは上がるのでは、と思っているので基本的には変えないと思います。ただ、12番のクレイグ・ウィングは彼がキーになるとジョーンズHCは考えています。どちらかと言えば、やや彼は燃費の悪いプレーヤーですから、個人的には外すと思います。

――W杯前に強豪国とのテストマッチが少なかったのはなぜでしょう?

 どの国もそうですが、いきなりテストマッチを組めるということはありません。何年も先の試合も組まれています。現状は試合が組まれなかったチームと試合をしている、という状況です。ただ、ウルグアイはよく日本に来てくれたと思います。(調整を考えれば)日本とは反対の回り方でイングランドに向かった方が楽だったと思います。

 そういった目に見えない駆け引きがたくさんあるので、マッチメークは永遠の課題だと思います。なかなか試合が組めないので、スーパーラグビーに参戦する、というのもあります。

――ツイヘンドリックが11番という起用はどう思いますか? やるならもっと前から練習すればよかったと思います。

 これも個人的な意見ですが、インゴールが6メートルしかないことに対して、いろいろテストをしているのでしょう。ツイをウイングに入れたことでブロードハースを外しています。逆にウルグアイとのテストマッチ2戦目では内田啓介がウイングで先発でしたね。

質疑応答では、日本代表の戦績予想も話題となった 【スポーツナビ】

――ジョーンズHCが言う“ワールドクラス”の選手はどれくらいすごいのでしょうか?

 フィジカルの部分もそうでしょうが、普段の生活から全然違いますね。グラウンドに入った時のスイッチのオンオフの切り替えもあります。あまり話したくはないですが、17対145で負けた95年W杯のニュージーランド戦も直前まで相手選手は笑っていたんです。日本代表として99年W杯に出場したジョセフやバショップは、一緒にウォーミングアップをしないんです。1人、ロッカーでやって、キックオフと同時にとんでもないプレーをする、そういうすごさがあると思います。

――フッカーに求められる役割に変化はありましたか?

 北半球と南半球のスクラムに重きを置く比重が違うように感じます。北半球はグラウンドが悪くて雨が多いのでスクラムを使った遅いラグビーをする、スーパーラグビー、南半球では非常に展開ラグビーをする。そういう意味ではフロントローの体型も北半球と南半球で違うと思います。体型だけを見ると、スーパーラグビーの選手はフロントローもフランカーも同じような体つきをしています。

――日本の対戦相手で注目する選手は?

 南アフリカですとフェルミューレン、フランカーの選手ですね。彼がとても嫌ですね。スコットランドはレイドロー、サモアは9番のフォトゥアリイと10番のトゥシ・ピシ。米国はングウェニアとキャプテンになったワイルスですね。

――日本代表の戦績予想は?

 これはもう3勝と言うしかないですね。まあ、4勝と言いたいですけど3勝でいってほしいです。

あなたにとってラグビーとは

 自分の中でニュージーランド戦の苦い経験があるので、裏切れないものです。日本ラグビーに残したキャプテンとしての反省と負の遺産は、ずっと残っています。いつかこの日本ラグビーを変えなければいけないという使命を感じています。

協力:(公財)日本ラグビーフットボール協会

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