富士登山、歩き方と休憩時のポイント フジヤマNAVIの登山ガイド2015(5)

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休憩時のポイント

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 休憩にもコツがあるの?実は休憩とは座ることではありません。長時間休みすぎないなど、休憩時のポイントを解説します。

○休憩中は忙しい!?
 実は休憩でやらなければならないことはたくさんあります。水分や食糧の補給、お手洗い、現在地の確認、衣類の温度調整など。女性なら日焼け止めを塗りなおす時間も必要です。これらのことを10分でやるのは、意外と時間が足りないと感じることでしょう。ツアー登山の場合は特に出発時間が決められますので、手際よくこなさなければなりません。

○休憩は10分から15分で
 登山中の休憩時間は10分から15分くらいというのが目安です。(人によってはもっと短くて5分というパターンもあります。)昼食時以外の休憩は長く取り過ぎないよう、あらかじめ出発時間を決めておくといいでしょう。時計を見ないとついダラダラと休み過ぎてしまいます。富士登山の場合、特に吉田ルートでは山小屋が次々と現れて誘惑が多いので注意が必要です。休みすぎないほうが疲れないということを覚えておきましょう。

○次の休憩でやることを考えておく
 次の休憩ではトイレに行っておこう、小腹が空いてきたので何か食べておこうなど、歩きながら自分なりに計画を立てておくと安心です。計画というと大袈裟に聞こえますが、こうした小さな積み重ねが登山を成功させる秘訣になります。休憩は次の休憩までの間、より快適に歩けるように準備するための時間です。過ごし方は人それぞれですから、何かしなければならないというものではありませんが、先を見通して何かをするというのがポイントです。

○水筒は出しやすい場所に
 休憩中は水分補給を忘れずに。詳しくは水分補給法で説明していますが、山歩きには想像以上に水分が必要です。喉が渇く前に、少量ずつ水分をとっておきましょう。そのためには水筒はザックの取り出しやすい場所に入れておくなどの工夫も必要です。小さなボトルなどを用意しておくととても便利です。最近はハイドレーションシステムというチューブ式の水筒もあります。歩きながらいつでも水が飲める仕組みになっています。

※リンク先は外部サイトの場合があります

富士登山で気をつけること

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 富士登山は、日本で一番高い場所へ自分の足だけで行くこと。標高3000m以上という高所での過ごし方のポイントを案内します。

○夜間登山
 富士登山は山頂でご来光を見たいという人が多く、早い人は夜中の2時頃から山小屋を出発して歩き出します。夜中は気温も低く、山頂付近は風も強いので体感温度はかなり低いです。途中で着替えるのは難しいので、山小屋を出発するときにはすでに雨具の上下を着ておいたほうがいいでしょう。帽子や手袋などの小物も着用しておいたほうが安心です。
○悪天候時に無理をしない
 雨や強風のなか無理に登山を続けると危険な場合もあります。長時間雨に濡れると体温が奪われて、低体温症になる可能性もあります。悪天候の場合は無理をせず、引き返す勇気も必要です。特に富士登山のシーズンは真夏なので、寒さに対する感覚が鈍っている時期でもあります。富士山を甘くみてはいけません。山頂付近の体感温度は真冬なみです。

○渋滞も覚悟で
人気ルートの吉田ルートと富士宮ルートでは、ハイシーズンには渋滞が起こる可能性があります。予定通りに進めないこともありますので、それも覚悟の上、登山をしましょう。富士山は世界中から登山者の押し寄せる人気ものですから、混雑は避けられません。できることなら登山日を平日にすると、山小屋の混雑や渋滞は少し緩和されます。

○標高の高い場所での飲酒は危険
富士山の山小屋ではお酒を飲み過ぎないように気をつけましょう。アルコールの回りが早いので、少量でも酔っ払う可能性があります。普段どおりの飲み方をすると、大変危険です。またほかの登山者の迷惑にならないよう節度も大切です。せっかくの登山が台無しにならないよう、ここはグッと我慢。乾杯は下山後の楽しみにとっておきましょう。

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著者プロフィール

“富士山エリアを完全ガイド”がコンセプトの富士山情報サイト(運営:富士急行株式会社)。富士登山や富士山を眺めるハイキングといったアクティブ派向けのコンテンツをはじめ、「地域」や「季節」に合わせた富士山をさまざまな視点から楽しめる特集記事を掲載。また、地元旅行会社と連携した富士登山バスツアーも紹介しています。

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