Yogitoesの創設者スーザン・ニコルスに聞く 真にヘルシーでグリーンなライフスタイル

猿渡由紀

【提供:スーザン・ニコルス】

左:Yogitoesのフラッグシップストア/右:店内にレイアウトされたスキッドレスタオル 【提供:スーザン・ニコルス】

 DVDシリーズ『幸せになるヨガ』でも知られるスーザン・ニコルスは、世界中のヨガ愛好家が手放せないYogitoes(ヨギトース)スキッドレスタオルの発明者。

 アシュタンガやパワーヨガといった、汗をかくヨガをする人は、それ以前にも、インド製のラグや、普通のバスタオルなどをマットの上に敷いて、マットの上にしたたる汗に対応していた。スーザン自身もそのひとりだったが、インドのラグよりも軽く、バスタオルのようによれたりせず、吸収性が抜群のものはないかと考え、2003年、布の裏地にプラスチックの粒をつけるアイデアを思いつく。ひとりのヨガ愛好家が、自分が欲しいからと考案したスキッドレスタオルは、あっというまに、全世界のヨガスタジオで見かける大ヒット商品になった。

L.A.の北西部の丘の上の街、トパンガ・キャニオンは、自然に囲まれ、ヒッピーなカルチャーでも知られる場所。彼女の家からの眺めは最高だ 【提供:スーザン・ニコルス】

 近年は、サンタモニカにフラッグシップ店もオープンしたが、2年前、やはりL.Aに本社を構えるヨガマットの会社Manduka(マンドゥカ)に会社を売却。今ももちろんヨガは実践しており、グリーンでヘルシーな生活を送っている。

 彼女は昨年、自然に囲まれたトパンガ・キャニオン地区に新居を購入。9カ月かけて、プラスチックも、中国製のものもいっさい使用しない、完全にグリーンな家に改装した。「中国の人々が、人道を無視した環境で働かされているのを、この目で目撃したの」とスーザン。心落ち着くその家で、彼女の生き方について、聞いてみた。

ビジネスも、ヨガの教えが正しい方向に導いてくれる

 スーザンは、もともと女優志望で、プリウスの初期のCMに出演したりしている。ヨガを始めたきっかけは、事故に遭い、医師からリハビリのためにヨガをするよう勧められたことだった。

 ヨガが肉体面に与えてくれる恩恵に感動したスーザンは、ヨガの教えそのものにも、深く傾倒していった。期待したり、物事に執着したりせず、身を任せる。そして、自分が正しいと感じるなら、その直感を信じる。挫折しかかった時に、この教えが、常に彼女を救ってくれた。

「中国の工場に依頼した試作品が届いた時、その出来があまりにもひどくて、車の中で泣いたの。でも、その直後に、あるディスカウントショップで見知らぬ人に出会い、その人が韓国の工場を紹介してくれたのよ。そして、その工場が作ってくれた試作品は、最高だった。その人に会った時、これはきっと私にとって正しい出会いだと思ったの。その直感は、当たっていたのよ」

 Yogitoesを経営していた時代は、仕事の途中、行き詰まると、必ずヨガスタジオに出掛けた。
「ああ、またヨガに行くのねと、言わなくても社員はみんなわかっていたわ(笑)」

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著者プロフィール

月刊女性誌編集者を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビューや映画の撮影現場レポートなどを、日本の雑誌、新聞、オンライン媒体に寄稿する。フィットネスへの関心も高く、渡米直後から毎日ジム通いを開始。ここ10年ほどはアシュタンガヨガに専念しているが、ワークアウトのトレンドはもとより、健康、運動一般に関する新しい情報には、常にアンテナを張っている

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