父ディープのダービー馬弟が千葉セールに サラブレッドセリ市勢力図に変化の兆し
エイシンフラッシュの半弟、父はディープインパクト
ムーンレディ13のブラックタイプ 【提供:橋本全弘】
主催する千葉県両総馬匹農業協同組合の代表理事が社台の総帥・吉田照哉氏ということもあり、近年は社台ファーム生産馬を中心に良血・優秀な上場馬が多くなり、結果も伴うようになって、昨年のセール出身馬ではミュゼエイリアンが毎日杯、ノットフォーマルがフェアリーSと、2頭が重賞勝ち馬になっているのだ。
その社台ファームが今セールに送り出す超目玉ホースが「ムーンレディの13」。父は今、競馬サークルを席巻する大種牡馬ディープインパクトで、兄にダービー、天皇賞・秋を制したエイシンフラッシュという超良血馬。セレクトセールに出たとしても黙って億の値がつくようなプラチナホースといってもいいだろう。
この垂涎の超良血馬が調教もしっかりと施されて即戦力として上場されてくるのだから大手馬主たちのハートは熱くなるばかりである。
吉田照哉氏「こういった流れはこの後も続いていく」
黙っていても億の値がつく超良血馬、どんな高額がつくのだろうか 【提供:橋本全弘】
もちろん、上場馬名簿が発表された直後から競馬サークル内でも話題の的。セレクトセールで高額バイヤーとして名が知れているトーセン軍団の島川隆哉オーナーや、サトノ軍団の里見治オーナーが「あの馬は絶対、俺が落とす(落札する)」と豪語しているとも言われており、セリ当日は激しい争奪戦が繰り広げられると思われる。
従来はお世辞にも良血と言えないようなレベルの馬に“調教”という付加価値をつけられて行われていたトレーニングセールだったが、これからは調教も積まれた即戦力良血馬がどんどん上場されてきそうで吉田照哉氏も「こういった流れはこの後もどんどん続いていくと思うよ」と話すようにサラブレッドセールの勢力図が大きく変化していくのではないだろうか。
果たして、今週15日、船橋競馬場で行われるトレーニングセールでこの注目のディープ二世にはどんな高額がつくのだろうか。競馬サークル内では今この話題で持ち切りである。