栄冠へエピファ◎、ハープvs.香港最強馬=奥野庸介のドバイWCデー展望

JRA-VAN

UAEダービー

ゴールデンバローズが日本馬初のUAEダービーVを狙う 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 UAEダービーはある種、特異なレースである。過去15回の開催で地元S.B.スルール厩舎の馬が7勝、南アフリカ出身でドバイを準本拠地とするM.デコック厩舎が5勝、今年は不参加のA.オブライエン厩舎が2勝で、ドバイに縁の薄い馬の食い込みは極めて難しい。

 しかし、今年は少し様相が異なっている。常連厩舎の層が薄く、日本馬トリオが全力でぶちあたれば、倒せない敵ではなさそうだからだ。ゴールデンバローズのヒヤシンスSは衝撃的だった。父は昨年、米国種牡馬の頂点に立ったタピットで砂はお任せ。陣営もR.ムーアを配してやる気満々。日本馬初優勝が見えている。

 強敵はデコック厩舎のムブタヒージとスルール厩舎のマフトゥール、それに南半球最強のサーフィーヴァーだろう。ムブタヒージは前哨戦のアルバスタキヤでサーフィーヴァーを差しきった。C.スミヨン騎手への乗り替わりもプラスに働く。マフトゥールは2月のUAE2000ギニー優勝後、前哨戦を使わずに間隔を空けた。前走でムブタヒージを3着に下している点も見逃せない。

 最大の惑星はウルグアイで10戦不敗の三冠馬サーフィーヴァーだが、あっさりと差されたアルバスタキヤでの敗戦をどう見るか。北半球産馬より4.5kg重い59.5kg(2008年までは59kgだった)は正直辛そうだが……。

 鞍上に香港の名手J.モレイラを起用し、攻めに出るタップザット、負担重量が他馬より2kg重かったヒヤシンスSで4着したディアドムスの巻き返しにも期待したい。

◎ゴールデンバローズ
〇ムブタヒージ
▲マフトゥール
☆サーフィーヴァー
△タップザット

(文:奥野庸介)

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