フリーザ様も汗でビチョビチョ! 1回で2kg減!? アニソンディスコに潜入

芸部歩人

韓流をぬけるとそこはアニソンだった

迷わずゆけよ ゆけば分かるさ……アニソンディスコに潜入 【スポーツナビDo】

「アニソンディスコ〜ディスコ the ひな祭り」と銘打たれ、3月15日に開催されたイベントの舞台となったのは新大久保の「uniqueLABORATRY」。韓流のお店で賑わう通りを抜け、地下2階にある会場へ進むと、そこはコスプレに身を包んだ人たちが広がるワンダーランド。“韓流をぬけるとそこはアニソンだった”なんて文句が浮かぶほど、新大久保の文化交差点ぶりに驚かされる。

 受け付けを済ませロビーに入ると、そこでは思い思いの衣装に身を包んだ参加者がアニメ談義に花を咲かせたり、ロッカーに荷物を出し入れしてコスプレ準備の真っ最中。なんだかマラソン大会前の風景にも似て思われる。

どう踊っていいか分からなくても大丈夫! パフォーマーのみなさんが巧みにリードしてくれる 【スポーツナビDo】

 異物が混ざってしまったような気後れをやや覚えつつ、ドアをくぐって会場へ。後方にはイスに腰掛け、飲み物を手に参加を楽しむ人たちの姿が見られたので、新参者はまずそこで様子を見させてもらうことに。

 80年代〜90年代初頭ぐらいでアニメ知識が止まっているので、掛かる曲や歌が分からなかったりするけど、それでも『シティーハンター』(『Get Wild』)や『仮面ライダーBLACK RX』なんて知ってる曲が掛かるとなかなか気持ちがいい。

 初体験でどう踊っていいか分からなくても、パフォーマーのみなさんが前方で振りをリードしてくれるから問題なし。巧みなリードで何だかエアロビのレッスンみたいだ。
 この日は9人のDJが代わる代わる登場し、午後3時〜8時まで計5時間の長丁場。2番手として出番を終えた、イベント主宰のBAN BAN BAN、鮫島ヒロミさんと『ドラゴンボールZ』フリーザ扮装の山本正剛さんに話を聞いてみた。

「アニメ好きで痩せたい方はここに!」

イベント主宰のBAN BAN BAN、鮫島ヒロミさん(右)とフリーザ様の山本正剛さん 【スポーツナビDo】

異なる世代の交流の場に 【スポーツナビDo】

鮫島 元は夜中にやっていたイベントなんですけど、保育園でアニソンディスコをやったこともありますし、中高生に来てもらっても平気なんじゃないかと思って、去年から昼間のイベントに変えたんです。おかげさまでいろんな人に見てもらえるようになってきました。今は体育の授業にダンスもありますし、そういう意味では我々がやってることは学校に近いんじゃないかって(笑)。

山本 一緒になって、動きを合わせるっていうところが多いですからね。

鮫島 運動力だけでなく協調性も高められるんじゃないかと思います。昼間にやることで大人に混ざって中高生のお客さんもいらっしゃいますし、アニメっていう共通項で集まっていろんな年齢層の人と話ができるので、学校ではできない体験やまた違う勉強ができるんじゃないかと思います。

――異なる世代の交流の場になっているんですね。

鮫島 今日は最初に『シティーハンター』の『Get Wild』を掛けたんですけど、今の子ってもう『シティーハンター』を知らないんですよね。他にも『コブラ』とかも掛けるんですけど、イベントへ来て知って、それで昔のアニメも興味がわいたっていう声も聞くので、やっていて意味があるなっていう気はします。

毎回、皮膚(衣装)がビチョビチョになるというフリーザ様(山本さん) 【スポーツナビDo】

――何でも1回の参加で体重が2kg落ちる人もいるのだとか。

鮫島 いますいます。

山本 私も毎回、皮膚(=衣装)がビチョビチョになりますから(笑)。

鮫島 僕もずっとスーツでやってるんですけど、もう水洗い・丸洗いしてるので、“ジャージ”って呼んでます(笑)。相当運動量は多いと思いますし、芸人やダンサーのみんながお客さんを誘導して一緒に動いてくれるので、エアロビ的な効果もあるんじゃないかと思います。

山本 あんまり動くから、お酒を飲んでた人も「抜けた」って言いますね(笑)。

鮫島 うちのイベントではお酒よりご飯の方がよく出るんです。こないだもここのクラブのフード売上げ記録を作ったぐらいで(笑)。

「アニソンディスコで君もエクササイズ!」と鮫島さん 【スポーツナビDo】

――マラソンでも長くなるとお腹が減ってきますけど、5時間の長丁場ですから同じ現象なんでしょうね。友だちと一緒に来て、ワイワイやったら楽しそうです。

鮫島 でも1人で来ても全然大丈夫ですよ。よく「1人なんですけど大丈夫ですか?」っていう問い合わせがあるんですけど、うちのイベントは「友だちは現地調達」っていう格言があって、1人で来ても友だちを作って帰る人が多いんです。やっぱりその曲が掛かってテンションが上がってるから「あのアニメが好きなんだ」っていうのが分かるみたいで、「僕も好きなんです」って話して、そこから話が広がる。共通項は一緒なので話しやすいみたいです。ですから尻込みせず、『アニソンディスコ』で君もエクササイズ! ということで(笑)。

山本 アニメ好きで痩せたい方はここに来たらいいですよ。ただ、食べ過ぎには気を付けて(笑)。

お客さんの熱とエネルギーでムンムンの状態

【スポーツナビDo】

 場内はアニソンをBGMにした巨大エアロビ空間のようになり、お客さんの熱とエネルギーでムンムンの状態に。それでいてみなさん、譲り合ったりぶつからないよう配慮したり、マナーがよいのが印象的でした。

 そしてアニソンディスコへ来て『シティーハンター』を知る若い子がいるように、おじさんライターも震災後の仙台を舞台にアイドルを目指す少女たちの物語『Wake Up Girls!』というアニメがあることや、3・11から4日後だったこの日、そうした意味合いもあってこのアニメの曲が掛けられていたことを知りました(歌詞に「wake up」が入る『仮面ライダーBLACK RX』もここからの繋がり)。

【スポーツナビDo】

 人の目なんて気にすることなく大声で歌い、周りの人と合わせて踊る――そんなみなさんに最初こそ圧倒されていましたが、「好きなものがあるっていいことだし、好きなことをやっているとき人はイキイキして幸せなんだ」、最後にはそんな風に思わされた、日曜昼下がりのアニソンディスコ体験でした。

次回イベント

■踊れる!アニソンDJイベント『アニソンディスコ〜生誕の「F」』

2015年4月11日(土)

会場 新大久保uniqueLABORATRY

時間 OPEN 14:30/START 15:00(LAST 20:00)

入場料/
・予約あり 1800円(1ドリンク別途)
・予約なし 2300円(1ドリンク別途)
・小中高生 予約ありなし関わらず 1000円(1ドリンク別途)

※ご予約は
anisondisco@hotmail.co.jp
件名に「公演名」、本文に「お名前」「ご希望枚数」を記入して送信を。24時間受付中!(ツイッター アニソンディスコアカウントへのリプライ、DM。各出演者へ直接ご予約も可能です)

■アニソンディスコは毎月三回開催!

毎月第2(木)夕方 中野雷神 「放課後アニソンディスコ」
毎月第3(日)お昼 新大久保uniqueLABORATRY「アニソンディスコ本編」
毎月第4(水)深夜 無料開催 新宿LOFT 「アニソンディスコ外伝」

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著者プロフィール

げいぶ・あると。体験系取材を中心に活動し、「2代目スポーツ冒険家」を自称する40代目前ライター。名前は映画『クリフハンガー』の主人公ゲイブ・ウォーカーから

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