小久保監督「自覚が芽生える2日間に」 侍ジャパン対欧州代表、前日会見全文

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震災を風化させないように

――この2試合は震災復興の願いを込めた試合ということですが、楽しみにしている多くのファンにどのようなプレーを見せたいですか?

大瀬良 精いっぱい頑張っている姿を見てもらうことが一番だと思うので、一生懸命やっている姿を見てほしいです。

小久保監督 まず、ヤンセン監督に被災地へ足を運んでもらったことについて深く感謝申し上げます。震災当時、欧州からたくさんの支援をいただいたと聞いていますので、それに対するお礼の言葉を託して臨みたいと思います。われわれとしては野球ができるということに感謝しながらグラウンドに立つと思いますし、本当に「野球で勇気を」と軽くは言えませんが、代表の選手たちが全力でプレーする姿が、少しでもいいから刺激になるようにしたいという思いでプレーします。

ヤンセン監督 今回の来日で合間を縫って福島を訪れました。行った先でいろいろなものを見て、感じることがありました。いろいろな方に話を聞いて、普段味わうことのないことを体験し、難しさを感じました。この2試合を通じて、日本のためにスポーツを通してみなさんが一体となっていけるように頑張ります。

マエストリ 復興支援という部分もあり、被災者のみなさんに全力でプレーする姿を見てもらいと思います。

――小久保監督に伺います。あらためてこの日にプレーする意味を教えて下さい。

小久保監督 4年経ちましたが、単純に復興というところまで行っていない地域も多いです。テレビで流れている姿を見ても、現状は苦しい。選手、現場から見ても風化させない、忘れない、というメッセージの発信が大事だと思います。

欧州代表監督「すべてを見習わなければ」

――短い日程でチームのプレー、今後を見据えて戦いますか?

小久保監督 投手陣は非常に若いメンバーが多いのでこの2試合で、日本代表として日の丸を背負って戦う経験をしてもらいたいです。この先、日本球界を引っ張っていく自覚が芽生える2日間にしてほしいです。日本のトッププレーヤーとなり、侍ジャパンとして球界を引っ張るんだ、という思いになる2日間にしてほしいです。

――続いてヤンセン監督に伺います。日本は世界で一番のチームだとおっしゃっていましたが、日本の野球の強さは?

ヤンセン監督 日本チームの印象ですが、世界ランク1位のチームで、素晴らしい選手がいてすべてが素晴らしいチームで、チームとしての基礎力が高く足りないところが見つかりません。いいコーチもそろっていますし、すべてにおいて見習わなければならない。そのあたりも考えて素晴らしいところを学びたいと思います。

――注目している選手は?

ヤンセン監督 欧州代表チームとして来日しているので誰かにフォーカスすることは考えていません。チームとして試合をすることを考えています。

マエストリ「この機会を貴重に思って」

――マエストリ投手は日本でプレーしていますが、今回欧州代表としてプレーすることをどう思いますか?

マエストリ 今回こういう機会をいただき、欧州野球全体のことを考えるととてもすばらしいことだと思っています。(欧州代表の)選手にはそのことを理解してもらって、こういう素晴らしい機会を貴重に思って全力でプレーしてほしいです。

――日本人はあまり欧州の野球について詳しくないのですが、どの国にチームがあってどのように野球をしているのでしょうか?

ヤンセン監督 いろいろな地域で野球が行われています。その中でもイタリア、オランダ、ドイツ、スペインなどが抜きん出ています。今回の選考については欧州野球をリードしているイタリア、オランダから中心的に選んでいます。私はベルギー人ですが、いろいろな地域から集められる、という点ではレベルのギャップがあります。今回は国際大会の経験が多い国、イタリア、オランダ、ドイツ、スペイン、フランス、チェコ、オーストリアなどから選びました。

――プロフェッショナルなのはオランダ、イタリアの2カ国ですか?

ヤンセン監督 プロと言いたいところですが、野球だけで生計を立てられない選手がいるのも現状です。

――明日の先発投手の発表をお願いします。

小久保監督 大瀬良です。

ヤンセン監督 ロブ・コルデマンス(オランダ)です。

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