予測不可能の新格闘技『巌流島』28日開戦 プロレス、少林拳、セネガル相撲ら激突

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日本発信の究極の立ち技異種格闘技戦

元K-1谷川氏が仕掛ける新格闘技イベント「巌流島」、いよいよ28日旗揚げ戦 【スポーツナビ】

 馳浩、魔裟斗、篠原信一、そして元K−1イベントプロデューサーの谷川貞治氏らが仕掛ける新格闘技イベント「巌流島」の第1回大会(2月28日、東京・ディファ有明)を翌日に控えた27日、東京都内のホテルで前日会見が開かれ、ミノワマンら出場する全14選手が出席。未知の大会へ挑む意気込みを語った。

「巌流島」は「日本発信の究極の立ち技異種格闘技戦をコンセプトに、世界中すべてのコンタクトスポーツ競技者に公平なルールの下、競技者があらゆる打撃技、立ち関節技、投げ技、突進技等の自分の持つ技術、体力、知力を駆使し競い合うプロフェッショナル格闘競技」(巌流島公式競技規則より)。

 試合時間は基本的に3分×3ラウンド。戦う舞台は、リングや世界の総合格闘技で主流となっている金網ではなく、土俵を思わせる8メートルの円形闘技場。上記にあるように、打撃でのKO、TKO、タップアウトのほか、この円形闘技場から3回押し出せば『一本』とし、両者グラウンド状態での関節技・絞め技は認めないなど、UFCを代表とするような現代総合格闘技とは一線を画する斬新なルールとなっている。

 また、専用の道着の着用が義務付けられ、審判が使用する言葉も「はじめ」「待て」「続行」「一本」など、すべてが日本語。「巌流島」という大会名からも分かるように、とことん“日本”を意識した作りとなっているようだ。

自信のミノワマン、異色のセネガル相撲

堂々V宣言のミノワマン(右)は、トーナメント初戦で散打代表・ウーラーハンを迎え撃つ 【スポーツナビ】

 この日、実行委員会を代表して出席した元大相撲の旭道山和泰氏は、興奮気味に大会への大きな期待を語りながらも、「何が起きるのか分からない」という言葉を連発。確かにルール、試合場はもちろん、出場する選手もプロレス、空手、相撲、キックボクシング、コンバット・サンボ、少林拳、さらにはセネガル相撲など、これまでになかった全く新しい形の異種格闘技戦。実行委員会メンバー、出場する選手自身も手探りな様子だっただけに、さながら“一寸先はハプニング”だらけの大会となりそうだ。

 そんな中でもプロレス代表の超人ミノワマンは、「自分の格闘技人生で何か変化が起きるのではないか。日本のため、日本格闘技界のため優勝を目指して頑張る」とキッパリV宣言。パンクラス、PRIDE、DREAM、IGFと数々のリングを渡り、また無差別級マッチの経験豊富さがそうさせるのか、泰然自若とした表情で「練習をやっていても全てが新しい。テーマは『新鮮』」と、新たな戦場に大きな可能性を見出していた。

 また、今大会で一際注目を浴びそうな選手というと、やはりセネガル相撲代表のアブドゥーラ・ニャンだろう。素手での打撃が認められているなど、日本の相撲とは異なるルールだが、「日本の相撲はテレビで見たことがあるし、技術的な面では似ているところもある。自分のテクニックを披露したい」と不敵なコメントを残していた。

ルールは未完、“公開検証”の行方はいかに

セネガル相撲代表・ニャン(左)はトーナメント1回戦でカポエイラ代表のアウレリオと対戦 【スポーツナビ】

 昨年11月の旗揚げ発表会見からここまで、実行委員会メンバーをはじめ、ファンからも数多くの意見を集約し、ついに船出となる今大会。先述のミノワマン、ニャンらが出場する無差別級の8人制トーナメントを柱として開催するが、サブタイトルに“公開検証”とあるように、実験的意味合いが濃い大会となるだろう。「これでルールが最終決定したわけではなく、今後、選手やファンのみなさんの意見を反映させて発展させていきたい」と旭道山氏。2回、3回と継続させていくために長い目で育ててほしいとも付け加えたように、すでに完成された大会というよりも、選手・ファンが一丸となって育てていく“成長型”のイベントと言えそうだ。

 格闘技ブームが去ったと言われるここ日本で、これまでとは全く異なる新たな異種格闘技戦が芽吹こうとしている。和の魂を受け継ぐ「巌流島」は、果たして日本の格闘技ファンの心を捉えることはできるだろうか。注目の“公開検証”の行方はいかに!?

 なお、大会の模様は、CS放送「フジテレビONE スポーツ・バラエティ」において生中継される(17:00〜20:30)。
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