マラソン「30キロの壁」はウソ!? 本当の壁は「90分」にあった!
【青山剛】
始めにズバッと結論をいうと、30キロの壁は「一部の人」にしかないということです。その一部の人とは、皆さんがテレビで観戦するような、五輪や国際大会などの「男子トップランナー」の選手たちです。
エネルギーは「90分を走る分」しか入らない
【Getty Images】
では、なぜこのような現象が起きるかというと、その理由の大半は「エネルギー切れ=ガス欠」によるものだと科学的にも立証されています。
人が「ギリギリ保てるペース=大会で頑張るペース」で運動をし続ける場合、いくらスタート前までにいっぱい食べて補充しても、そのエネルギーは「90分を走る分」しか入りません。車で例えると、ガソリンを満タンにして、その車の全開スピードで飛ばすと、90分でガソリンが空になって走れなくなってしまうイメージです。