内山高志、右拳復活でKOに自信 「当たれば倒れるんじゃないか」

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1年のブランクも「練習楽しかった」

カメラマンに撮影されながらのテーピングに、「こんなのは久々ですね」と照れながらテープを巻いていた内山 【スポーツナビ】

 プロボクシングWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志が8日、都内・ワタナベジムで同級9位のイスラエル・ペレス(アルゼンチン)との9度目の防衛戦(31日/東京・大田区総合体育館)に向けて練習を公開した。

 昨年大晦日、金子大樹との激戦を制して以来の試合となる内山。練習前での会見では、試合間隔が1年間空いたことを聞かれたが、「趣味が仕事というか、ボクシングが本当に好きなので練習も楽しかった」と特段問題にはしていない様子。さらに、試合間隔が空いたことで、2011年1月の三浦隆司戦後に手術した右拳が良くなってきた。以前は50パーセントで打っていて、試合中も力いっぱい打てていたら相手が倒れていたかなと思うこともあったという。しかし、80パーセントまで力を出せるようになってきて、「右ストレートが大分強く打てるようになってきた。右ストレートが当たれば倒れるんじゃないかと思います」と自信をのぞかせる。

ジム内に響き渡る「ドスッ」

ジム内に「ドスッ」と響き渡る力強い右ストレートを披露 【スポーツナビ】

 公開練習ではスパーリングはなかったものの、ミット打ちを9ラウンド披露。佐々木修平トレーナーの持つミットにジム内に「ドスッ」と大きく響き渡る力強い右ストレートを打ち込み、その威力を証明した。佐々木修平トレーナーも「以前とは全然違います。右が強く打てるようになってきてそれが一番ですね。当たれば絶対倒れます」と太鼓判を押した。

 さらに、左フックや左ボディからの左アッパーなど左にもたっぷりと時間を割いた。もともと課題だったものの、右拳の手術以降鍛え上げ、4度目の防衛戦以降のダウンはすべて左で奪ってきた力強さはこの日も健在で、佐々木トレーナーも顔をしかめるほどだった。

「世界戦の中で一番目立ちたい」

左フックの力強さも健在 【スポーツナビ】

 対戦相手となるシドニー五輪経験者のペレスは内山と同学年の35歳で、通算27勝(16KO)2敗1分の成績を残している。内山は「打たれ強そうで、ガードもしっかりしている。手数が多いし、五輪に出ている選手で技術もある」と警戒。「シドニーのときはまだ僕もアマチュアで弱かった。その頃の僕からしたらエリート」と、その実績に敬意を払いつつも、「手数で負けたくない。ジャブの差し合いで勝っていきたい」と勝利への試合展開を語った。

 何よりも30日、31日で井上尚弥や拓大時代の後輩である八重樫東ら8つの世界戦がある。内山も「内容が問われる。しょぼい試合をしたら見向きもされない。一番目立つ面白い試合がしたい」と年末のボクシング興行の主役になることを誓った。
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