アギーレ「戦う準備はできている」=AFCアジアカップ メンバー発表会見

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清武はずっとチェックしていた

「日本は優勝候補であり、主役である」と、アギーレ監督はアジアカップ連覇に向けて意気込む 【スポーツナビ】

――アギーレ監督に質問。就任当初は若い選手を呼んでいたが、アジアカップ本番には経験のある選手が戻ってきた。これは予定通りのチーム作りなのか?

アギーレ 私は選手の年齢ではなく質を見ている。もちろん、そこには経験の差はある。経験の豊富な選手たちについて、私は日本に来る前から知っていた。4〜5年前から日本代表のことはチェックしているし、海外でプレーする選手も多い。わざわざ呼んで手元で見なくても知っている選手だった。より経験の少ない選手を近くで見てみたいと思っていた。その選手たちの中からポジションを勝ち取った選手たちもいる。

――清武が復帰した。彼の評価は?

アギーレ 清武は(9月からの)6試合には呼んでいなかったが、ずっとチェックしてフォローしていた。複数のポジションをこなせる選手であり、難しいリーグでレギュラーとして活躍しているので、代表に値すると思う。

――アギーレ監督に質問。23人の選考で一番悩んだところ、ポジションはどこか?

アギーレ 1つか2つ迷うポジションがあった。例えば、1つのポジションでプレーする選手か複数のポジションでプレーできる選手か。どちらを呼ぶのかは迷ったが、最終的にはコーチングスタッフ全員がいいと思ったリストを作成した。1週間前は迷いがあると言ったが、今はもうはっきりと決まっている。

チームの基本的な形は4−3−3

――霜田委員長に質問。優勝が目標だといっていたが、今回のノルマなどはあるのか?

霜田委員長 4年に1度のビックイベントなので、4年前に優勝したように、今回も優勝を狙いたいです。これを目標にチーム一丸となって戦いたいと思います。ただ、そういうイベントの割には非常に準備時間が短い中で戦わなければならないので、ノルマは設けていません。もちろん、その後に始まるW杯の予選に向けて、いろいろな国からいろいろなデータを取るということが、アギーレ監督にも必要なことだし、新しい日本代表にも必要なことだと思っています。

――中東勢との対戦がないまま本番を迎えるが不安はないのか? 対策を考えているか?

アギーレ 相手がどこかというより、自分たちが機能するかどうかが重要だと思う。相手には敬意を払わなければならない。しかし、自分たちをもっともリスペクトするという形で、自分たちが機能するかどうかを求めたい。ウルグアイやブラジルと対戦できるのは豪華なこと。その豪華な試合でチームとして成長することができた。ニュージーランドのチームとの練習試合で最後の調整ができる(編注:1月4日にオークランド・シティとトレーニングマッチを行う)。いい形で大会に挑めると思う。

 このチームには相手チームを分析するスペシャリストがいる。その分析スタッフからしっかりデータは届いているので、どういう相手と当たるのかは常に把握した状態だ。相手のことも考えるが、自分たちのことを考えるのが一番だと思う。

――アジアカップでどんな戦い、どんなチーム作りをしていきたいか?

アギーレ 私は複数のポジションをこなせる選手という基準でメンバーを選んだ。GK以外はさまざまポジション、フォーメーションでプレーできると思う。チームの基本的な形は4−3−3だ。4−3−3というのは攻撃時には3−4−3に形を変え、守備の時には4−1−4−1で守ることもできる。重要なのはシステムではなく選手だ。長い合宿でやりたいのは選手たちがさまざまな形で攻撃でき、さまざまな形で守備ができるようにすることだ。私は試合の途中でシステムを変えることもする。それは試合に負けないためであったり、試合に勝つために行う。

日本は優勝候補であり、主役である

――引いてくる相手にどう戦うか? アジア勢との戦いに手応えはあるのか?(小谷紘友/サッカーキング)

アギーレ アジアの中で日本は優勝候補であり、主役であると認識している。すでにオーストラリアとは戦っているし、ニュージーランドの似た特徴のあるチームともう一度プレーする。3、4チームの優勝候補の中に日本も入っている。アジアの中で戦う準備はできていると思う。

――アジアカップを制覇するためのストーリーがあれば教えてほしい。

アギーレ ストーリーはいいサッカーをプレーすること。グループの3試合を勝つことができれば良いが、それは楽なことではない。そして、プレーの内容がどんどん良くなることを望んでいる。決勝に向かってパフォーマンスが上がっていけばと思う。W杯やコパ・アメリカ、ゴールドカップの私の経験によると、先にストーリーを描くとうまくいかないということがある。

――霜田委員長に質問。暑熱対策はどうする予定なのか?

霜田委員長 準備に関して、日本代表は経験を蓄積しています。暑熱対策やヨーロッパから来る選手のコンディション、それからJリーグでプレーする選手はオフ明けになる。そういった選手たちのコンディションをどうやってひとつにまとめるか。12月29日からの合宿で、スタッフと選手が一丸となって準備したいと思います。

――スケジュールを見ると、練習が午前中になっているが、その意図は?

アギーレ われわれはチームにどういう負荷を与えるかを考えている。もっとも良い状態で初戦を迎えるよう組み立てている。気候、食事、練習着にいたるまで、初戦でいいプレーができるよう準備を進めている。

――八百長疑惑を抱えたまま大会に臨むがチームの士気やマネジメントなど、チームにマイナスになることはあると思うか?

アギーレ アジアカップで指揮を執ることに関して、私は競技に集中して臨みたいと思っている。

※質問者に関しては、掲載許諾の確認が取れた方のみ明記しています。記名のない方は確認が取れていない方ですので、拒否されている訳ではありません。

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