世界一幸運…スミヨンが贈る日本への感謝 JC覚醒エピファ、有馬はどっちに転ぶ?
エピファネイアは今回の勝利で通算12戦6勝(海外1戦0勝含む)、重賞は4勝目。GI勝利は2013年菊花賞以来の2勝目となった。また、騎乗したスミヨンはジャパンカップ初勝利、同馬を管理する角居勝彦調教師は09年ウオッカ以来となるJC2勝目。
なお、2着ジャスタウェイから半馬身差の3着には北村宏司騎乗の6番人気スピルバーグ(牡5=美浦・藤沢和厩舎)が入線。JC3連覇を狙ったライアン・ムーア騎乗の1番人気ジェンティルドンナ(牝5=栗東・石坂厩舎)は、スピルバーグから3/4馬身差の4着に敗れた。
強く、そして鮮やかすぎる勝ち方
もちろん、GI馬12頭の中でノーチャンスの馬はいないと思っていたし、その中でもエピファネイアはかなり有力の部類に入っているとも思っていた。ただ、やはりこれだけの面子である。レース前にカメラマンの中原義史氏との打ち合わせでは、「最後は横一線になりそうなくらい実力伯仲ですし、そこからどの馬も抜け出せる力を持っているから、撮影する分には大変なレースになるかもしれないですねぇ」、なんて話していたくらいだ。
しかし、こちらの勝手なレース予想をアッサリ裏切ってくれるくらいに、エピファネイアは強く、そして鮮やかすぎる勝ち方だった。
イレ込みに発汗、スミヨン「自信なかった」
「パドックで馬を見たときはかなりイレ込んでいたし、厩務員さんが一生懸命抑え込む中、馬も汗だくだった。馬場入りしたときも、一瞬落ちるかと思ったくらいビュンって飛び出していったんだ。そんな感じだったからあまり自信はなかったし、角居調教師が『折り合いをつけて6、7番手くらいで』と言ってくれたんだけど、それはちょっと無理だと思ったよ」
傍からレースを見ている限りでは、インの好位3番手でうまく折り合いをつけているようにも見えたし、有力各馬よりも一歩先んじた積極策を展開していたから、さすがスミヨン、勝負に行っているなぁ、などと考えていたのだけど、実際はそうではなかったのだ。
「ポンとスタートを切った後、どうにか2、3番手から進めることができて、コーナーごとに何とか抑えようとしたんだけど、実はそれもままならなかったんだ」