4位の羽生結弦「ここまで滑れて奇跡的」 NHK杯出場の日本勢、心境を語る

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宮原知子「もっと力強く滑っていければいい」

NHK杯の女子シングルで3位に入った宮原だが、GPファイナル進出を逃し「すごくいろいろな課題も見つかった」と話す 【坂本清】

 ファイナルに行きたいとはすごく思っていました。でも演技が始まってからは考えてなかったです。
(演技のスピードを出すメリットは?)全体的な演技の印象に迫力が出るというのと、スピードがあったほうがジャンプはうまく跳べるので、スピードは重要だと思います。今回の3回転+3回転はショートもフリーもスピードがなかったので、回転不足になったり、失敗したりしてしまいました。
(スピードがなかったのはプレッシャー?)3回転+3回転をきっちり降りたいと思って、ちょっと緊張してしまい、緊張からあまりうまくいきませんでした。

(スケーティングの改善はオフに取り組んだ?)今季のオフは、ジャンプのほうを中心的にやったんですけど、スケーティングも今まではきれいにエッジに乗ることを考えていて、今年はもっと一歩の力でスピードを出せる練習を取り入れるようにしていました。今もスピードがないわけではないんですけど、ゆっくり押している感じで、もっと力強く滑っていければいいなと思っています。
(自分の気持ちを出すことは意識している?)特にショートは明るい曲で、笑顔を出すことを振り付けのときにも言われて、最後のステップのところでは自然と笑顔を出せるようにしたいなと思っています。
(シャイな性格だとコーチは言っていたが、自分ではどう思っているか? 殻を破りたいと思っているか?)う〜ん、シャイだとは思っています(笑)。もっと本番でもいつでも人前ではじけられるような気持ちを持てたらいいなと思います。鏡の前で笑うというか、笑顔を作るようにしています(笑)

(海外の選手ですごいなと思う選手は?)ロシアの(エレーナ・)ラジオノワ選手はジュニアのときから一緒なんですけど、毎回ほとんどミスがなくて、ジャンプもきっちりとしていますし、すごいなと思います。他の一緒に滑ってきた選手で、表現が大きくてすごいアピールするのがすごいなと外国の選手を見ていて思います。
(ファイナル進出を決めたロシアの4選手と差があるとしたらどういう部分?)一番はジャンプの回転不足で、練習でできていても試合で回転不足になってしまうことがあるので、そこが自分の欠けている部分だと思います。
(回転不足を解消するためにどういうことやってきた?)去年の練習をやりながら、もっと上がる意識と、回転不足なく降りてくる意識をしっかり持つようにしています。

(日本の女子がGPファイナルに出られないが、どう受け止めている?)今回のNHK杯のフリーで、自分のベストが出せていればファイナルに行けたかもしれないので、それを思うと悔しいです。でもすごくいろいろな課題も見つかったし、良い勉強になったのでもっと頑張らないとという気持ちが沸いてきました。
(全日本ではトップを狙える状況だが?)表彰台に乗れるように頑張って、四大陸選手権と世界選手権に出場したいです。
(表彰台のどの辺?)えぇ〜(苦笑)。あまり順位とかは考えないで、自分のベストを出せればいいかなと思います。

村上佳菜子「これが現実。挽回したい」

GPファイナル進出を逃し「胸が痛むというか悔しい気持ちでいっぱい」と語る村上佳菜子 【坂本清】

 まだ切り替えられていない部分があります。(先生たちとは)練習ではできていたのに、うまくいかないという話をしていて、けっこう先生も落ち込んでいる感じでした。
(去年のGPシリーズと比べてどうか?)去年は悪すぎて焦りのほうが大きかったです。『五輪に行けるかな』というのがすごく不安が大きかったんですけど、今回は悔しいという気持ちが強くて、全日本では絶対にショートとフリーをそろえたいという気持ちです。

(ファイナルに進めなかったことで期間が空くが)全日本までに県大会があるので、それに出ると思うんですけど、フリーの曲を同じ曲なんですけど、間の曲は変えるかもしれないです。先生とその話をしていたので、そういうことをしつつ、全日本では素晴らしい演技をしたいなと思います。
(どこを変える?)マスカレードの部分が自分には合わないなと感じるので、そこを変えようかなと思っています。
(何が合っていないのか?)ファントムを演じたい気持ちが強いんですけど、あそこはファントムじゃなくて仮面をつけてみんなでダンスパーティーをするようなところなんですね。なかなか気持ちが入ってこないので、曲を探している状況です。

(昨季から成長している部分はどういうところだと感じる?)ファイナルに出られたら感じられたかなと思うんですけど、去年よりは調整はうまくいっていると思います。でもやっぱりこういうチャンスのところで、自分の弱い部分が出てしまうのはまだまだかなと思います。全日本では優勝したいです。
(空いている期間は何をする?)練習ではできているんですね。ジャンプも安定してきているし、プログラムも力強く滑れるようになっているので、それを試合でできるような練習をこれからはしていきたいと思います。去年と比べて1曲通す数は増えているんですけど、これでは足りないのかなと思うので、何回も通したうえで、ノーミスを増やすのがいいのかなと思います。もっともっと自分を追い込んでいくしかないなと。

(後輩の追い上げをどう見ているのか?)女子のジュニアの選手はすごいと思いますけど、(宇野)昌磨が(ジュニアGPファイナルに)行けることになったので、一緒に行きたかったなと。でも私はファイナルに行けなかったので、みんなには頑張ってもらいたいです。
(年齢的にも上になってきたが?)そこはあまり感じないですね。(今井)遥ちゃんもいますし、特に年齢が上だからというのは思わないです。
(女子のファイナル進出者がゼロだが)14年ぶりに日本の女子が出られないということを聞くと、胸が痛むというか悔しい気持ちでいっぱいですけど、これが現実なので、全日本で頑張って世界選手権に出られたときは、それを挽回したいと思います。

(メンタル面の課題を挙げていたが、どう改善していく?)チャンスのときに、こういうミスをしないことが一番大事になってくると思うので、こういうときこそ自分はできると思って、自信を持ってできるようにしたいと思います。

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