競争の結果、ベテラン招集は自然な流れ 代表強化に必要なプロセスとは?
望むのはフェアな競争
W杯ロシア大会を見据えれば、本田(左)もベテランに入ってくる。これから4年で若手がどれだけ彼らを追い込み、追い出せるか 【写真:中西祐介/アフロスポーツ】
これから4年で若手がどれだけ彼らを追い込み、追い出せるか。そういうチーム内のバトルが熱を帯びて初めて、チームは前進できる。ザック・ジャパンのコピーに終わったら、アギーレ・ジャパンに未来はない。しかし未熟な選手を若いというだけで引っ張り上げたら、逆にチームをスポイルすることになる。フェアに競争させ、自力で勝ち上がらせる――。そういうプロセスが、代表強化には必要だ。
アジア杯に勝つためだけでなく、若手選手を育てるためにも、今回の人選は一応リーズナブル(合理的)だ。無論、“このままで良し”とは口が裂けても言うまい。1月のアジア杯が終わったときに、チーム内のヒエラルキーが今のままだったら、アギーレ・ジャパンのチーム作りは停滞しているということだ。
私の考えるアギーレ・ジャパンにとってのベストストーリーは、若手がベテランとフェアに競争した上で、実力を示して自力で世代交代を進めること。あえてこういう言い方をさせてもらうが、ロンドン世代、リオ世代にとって遠藤や今野、長谷部は“最強の噛ませ犬”となれるハイレベルな選手たちなのだ。