“世界最高の施設”でフットサル! 「松原渓のスポーツ百景」

松原渓

足にボールが吸いつく感覚を味わえるピッチ

威厳のある門構え 【松原渓】

 名古屋駅からあおなみ線で24分。終点の金城ふ頭駅を降りて目に飛び込んでくるのがオーシャンアリーナ。一面ガラス張りで、高級感たっぷりの外観。抑えた色使いが上品で、古代ギリシアのパルテノン神殿を連想させるような、歴史的建造物の趣がある。一般的な体育館や屋内球技場とは明らかに一線を画した迫力だ。

この床でプレーすると病みつきに……! 【松原渓】

 アリーナ床から天井まで13mもある高い天井から自然光を取り入れ、開放感たっぷり。客席はロイヤルシートやプラチナシートを含めた2569席で、LEDビジョンと音響設備も完備してあり、ライブもできそうな空間だ。「一体、どれだけの投資をして造ったのだろう……」なんて考え始めたら途方にくれてしまいそうだが、これは序の口。何と言ってもすごいのがピッチだ。

 フットサルでは急激なストップやターンなどの細かい動きが多いため、床が滑りやすかったり反発が強かったりすると、プレーの良し悪しやケガのしやすさに直結する。その点、このオーシャンアリーナは滑りすぎず止まりすぎず、シューズと床の相性がとっても心地いい。床材には「タラフレックス」という、フットサルに最も適した素材が使用されているそうだ。「足にボールが吸いつくような感覚」を味わえるのも、このアリーナの魅力。
 また、交代ゾーンのベンチはふかふかで、女性の私(身長160cm)が深く座ると足がつかないぐらいの高さに造られていて、ゆったりと全身を預けられる。試合中に交代した際、息が上がった状態でこのベンチに座ると……心地よくて、もう動きたくないです(笑)!

 サッカーでは、土や人工芝や天然芝などさまざまなピッチがあり、国によって芝の質も変わったりする。だからこそ、小さいころからいろいろな場所でボールを蹴ることが、変化への対応力を養うとも言われる。ブラジルの強さの秘訣とも言われる「ストリートサッカー」も良い例だろう。その点、室内競技で国によってもそういった環境の変化が少ないフットサルでは、最高のボールタッチの感覚を知るために、最高のピッチで学ぶに越したことはなさそうだ。

Fリーグの試合はサッカーとは違った面白さが

臨場感たっぷりで、Fリーグも大迫力! 【松原渓】

 こんな素晴らしいスタジアムをホームに持ち、多彩なプロモーションを展開する名古屋オーシャンズからは、日本でフットサルをもっと普及させよう!という熱意と自負も伝わって来る。

 2010年には世界有数のフットサルプレーヤーであるリカルジーニョ選手をポルトガルから獲得するなど(編注:現在はスペインリーグのインテル・モビスター所属)、一流の選手が集まる銀河系集団でもある。ガタイの大きな選手たちが繊細なボールタッチや頭脳プレー、アクロバティックな技を次々に繰り出すFリーグの試合は、サッカーとは違った面白さがある。まだ見たことがない人は一見の価値あり!だ。
 ちなみに、今回の遠征では前日入りして、チームメートとともに美味しいお酒と名古屋コーチンのお鍋をいただく幸せなひとときも。来年もこの幸せな遠征に参加できますように……。

 オーシャンアリーナでは、ミックス大会や個人参加のフットサル、エンジョイ大会や大人のためのフットサル教室などさまざまなイベントが行われていて、ホームページからも申し込める。ぜひ、“世界一”のピッチでフットサルを体験してみてはいかがでしょうか?

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著者プロフィール

サッカー番組のアシスタントMCを経て、現在はBSフジにて『INAC TV』オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート。日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレー。父親の影響で、幼少時から登山、クロスカントリー、サイクリングなど、アウトドア体験が豊富。「Yahoo!ニュース個人」(http://bylines.news.yahoo.co.jp/matsubarakei/)でも連載中

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