ダウンヒルで“新感覚”のアウトドア体験 「松原渓のスポーツ百景」

松原渓

バランス感覚はスキーと似ている?

森の中にある小さな木のジャンプ台 【松原渓】

 ガイドさんの指示に従い、ヘッドギア、ウェア(長袖、長ズボン)、グローブ、プロテクターをつけて、いざ出発! 初のダウンヒル体験は、刺激に満ちていた。

 森の中のコースを走っていると、木の根っこや細かい砂利などが、障害物として行く手に立ちはだかる。草の高い茂みや粘土質の道もあり、頭と身体を使って臨機応変にペダルを踏まなければならない。

 下り坂は傾斜によってはかなりのスピードになるため、ブレーキの使い方も大きなカギになる。ハンドルを持つ腕に力が入りがちだけれど、サドルから腰を少し浮かせて、体重はほとんどペダルに乗せるようにして重心を低くし、腕の力を抜くのがポイントだとか。カーブは、腕だけ(ハンドル)で曲がろうとするのではなく、進行方向の目線(体全体)に合わせて回るイメージで。ガイドさんに言われた通りにコツを実践してみると、体がMTBと一体になった感じで軽い!?

 とはいえ、転んだらやっぱり痛い! でも、怖がって腰が引けると、逆にバランスを崩して転びやすくなる。そのバランス感覚はスキーと似ているかも? 「初めてにしては攻めますね!?」とお褒めの(?)言葉もいただき、調子に乗って駆け抜けた。

 かわいらしい花が咲き乱れる平地や、林間のけもの道、開けた急斜面など、景色の変化も楽しみのひとつ。森の中には木で作られた小さな木のジャンプ台や、ツリーハウスの休憩所などもある。まさに、“新感覚”のアウトドア体験だった。ダウンヒルを体験できるコースはいくつかあり、体験会やツアーなども組まれているので、私も機会があったらぜひ違うコースに挑戦してみたい。

木の上のツリーハウスで休憩もできる♪ 【松原渓】

秋は最高のツーリングシーズン! 【松原渓】

 もちろん、エクストリームスポーツに分類されるだけあって、山の上から一気に駆け下りるダウンヒルのレースは、崖のような急斜面や長い階段など、想像を絶する場所もある。上級者は時速60kmを超えるスピードで走行することもあるそうだ。アクション映画やCGゲームを見ているかのような感じで、手に汗を握らずには見られない。

 そういったレースの動画はインターネット上にもたくさんあるので、実際に体験してダウンヒルの面白さを知ったら、そういったレースの映像を見て想像を膨らませるのも楽しいに違いない。

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著者プロフィール

サッカー番組のアシスタントMCを経て、現在はBSフジにて『INAC TV』オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート。日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレー。父親の影響で、幼少時から登山、クロスカントリー、サイクリングなど、アウトドア体験が豊富。「Yahoo!ニュース個人」(http://bylines.news.yahoo.co.jp/matsubarakei/)でも連載中

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