山ごはんの楽しみをご紹介 四角友里のゼロからの山歩き 第4回

四角友里

ご当地うどんの山――茨城県・筑波山

【写真提供:四角友里】

 ケーブルカーとロープウェイ、2つがそろった山なので、歩きたいルートや体力度に合わせてプランを組むことができます。

【写真提供:四角友里】

 御幸ヶ原で頂く「つくばうどん」は、つ:筑波地鶏のつくね、く:地元産のゴボウなど黒野菜、ば:茨城県産ローズポークばら肉……と、ご当地の味わいが入った筑波山名物。

【写真提供:四角友里】

 そして、何よりのご褒美は、スカイツリーまでも一望できる関東平野の絶景。私たちはこの大地の上に暮らしているんだなぁと再確認できますし、筑波の山の神様はこんなにも遮ることのない大きな空をいつも眺めているんだなぁとうらやましくなるほどです。

なめこ汁の山――奥高尾・小仏城山

【写真提供:四角友里】

 高尾山の山頂から、約40分、足を奥に伸ばすと辿り着く小仏城山。山頂にある城山茶屋では、なめこ汁が人気。

 入っている豆腐は、裏高尾にある地元のお豆腐屋さんのものを使っているそう。とろりとしたなめこ汁がほっこりと体を温めてくれます。夏は巨大なかき氷もおすすめ。

甘酒の山――箱根・旧街道

【写真提供:四角友里】

 江戸時代から続く箱根のお茶屋さん「甘酒茶屋」。米と米麹だけで作られた甘酒は、体にしみわたり、昔、東海道を旅した人々もここで一服していったと思うと感慨深いです。

【写真提供:四角友里】

【写真提供:四角友里】

 箱根旧街道や湯坂路などの古道歩きの休憩として立ち寄ってみてください。私は、屏風山の登山のあとに、甘酒茶屋へ下山。常に標識の行き先が「甘酒茶屋」となるので、胸も空腹感も高まりました。

【写真提供:四角友里】

 今回は関東周辺の山をご紹介しましたが、その土地ならではの“食”と“自然の美しさ”に出逢いに、ぜひお出掛けをしてみてください。
 なお、秋の山はフリースに加え、ダウンジャケットなどを着こむほどに寒くなることも。夕暮れも早く、あっという間に暗くなります。ですので、下山後の温かい食事や温泉を楽しみに、早めに山から下りるような“計画的なのんびりプラン”で山歩きを楽しんでみてください。

※各山小屋・茶屋は、平日が定休日のところもあるので、必ず事前にお調べください。

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著者プロフィール

アウトドアスタイル・クリエイター。「大好きな自然と、自分らしいスタイルで繋がりたい」というメッセージを掲げ、執筆、トークイベント、アウトドアウェアのプロデュースなどの表現活動を続ける。『朝日新聞』、『日本シェアリングネイチャー協会』などで連載をもつ。2010年、ニュージーランドの永住権を取得。日本とニュージーランドの山歩きをライフワークとしている。山スカートの第一人者、着物着付け師の顔も持つ。著書に、ライフスタイルエッセイ『デイリーアウトドア』(メディアファクトリー)、自身の試行錯誤から学んだ山のノウハウが満載の『一歩ずつの山歩き入門』(エイ出版社)がある

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