格上の台湾、韓国に挑む侍J社会人代表 アジア制覇へ、チーム力見せる打撃陣

室井昌也

韓国を下した06年ドーハ大会の再現を

クリーンアップの脇を固めるプロ注目の選手たち。(左から)石川駿、倉本寿彦、井領雅貴 【ストライク・ゾーン】

 8人の投手、16人の野手でアジアに挑む侍ジャパン社会人代表。大会を前にした9日、左肩故障の回復を待っていた片山純一(31=JR東日本)に代わり、右腕の井口拓皓(23=日本通運)の合流が発表された。井口は13日のロッテファーム戦に先発したが、大嶺翔太の先頭打者アーチなど初回に4本のヒットを許し4失点。ヒットすべてが初球で喫したものだった。小島監督が国際大会の特徴として挙げる、「プロとアマでの試合の中でのリズムと、集中力の発揮の仕方の違い」を感じさせたが、その後の井口は2、3回と好投。本番に期待を持たせた。

 今大会には8チームが参加。4チームずつ2組に分かれて予選が行われ、日本は中国、パキスタン、モンゴルと予選A組を戦う。その中で上位2チームが準決勝に進出。日本は22日の中国戦に勝てば、予選1位がほぼ確実となり、27日の準決勝では台湾、韓国、タイ、香港が属するB組の予選2位チームとの対戦となる。

 前回大会では準決勝・台湾戦で延長10回タイブレークの末、3対4で惜敗。日本は3位に終わった。今回も準決勝で顔を合わせるであろう、台湾または韓国との戦いがメダルの色を大きく左右する。

 小島監督は今大会に向けて「相手チームから見たらプロ選手がいなくても、日本代表であることに変わりはない。その名に恥じずに臨みたい。2006年(コーチとして参加した)ドーハ大会では、韓国に勝った経験がある(現巨人、当時日本大の長野久義が現阪神、当時韓国・サムスンの呉昇桓からサヨナラ弾)。今の選手にも“向かっていけば何かが起こる”という話をした。難しいゲームになるのは分かっているが、チームワークで団結して強豪を倒していきたい。目標は金メダルひとつです」と話した。
 
 格上の台湾、韓国に挑む侍たち。団結力でつばぜり合いに持ち込みたい。

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著者プロフィール

1972年東京生まれ。「韓国プロ野球の伝え手」として、2004年から著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』を毎年発行。韓国では2006年からスポーツ朝鮮のコラムニストとして韓国語でコラムを担当し、その他、取材成果や韓国球界とのつながりはメディアや日本の球団などでも反映されている。また編著書『沖縄の路線バス おでかけガイドブック』は2023年4月に「第9回沖縄書店大賞・沖縄部門大賞」を受賞した。ストライク・ゾーン代表。

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