ファウルもOK! 野球の原型・クリケット アジア大会オススメ競技をDoしてみた(2)

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 9月19日(サッカーは14日)から韓国・仁川で開催されるアジア競技大会(以下、アジア大会)。今大会の特徴は、オリンピック競技だけでなく、セパタクロー、空手、カバディなど、アジアならではスポーツも実施されることだ。
 スポーツナビDoでは、それらの中からオススメ競技をシリーズで紹介する。第2回は「野球の原型」とも言われるクリケット。イギリス発祥だが、イギリス連邦の加盟国であるインド、パキスタン、バングラディッシュなど、アジア各国で広く愛されていることはあまり知られていない。果たしてどんなスポーツなのだろうか。

競技人口で世界第2位の人気スポーツ

残暑厳しい中、練習に励むクリケット女子日本代表 【スポーツナビDo】

 東京から電車で2時間半、ここは栃木・佐野市。コクうまなのにさっぱり味の佐野ラーメンとゆるキャラ「さのまる」が有名なこの町で、クリケットのアジア大会女子日本代表合宿が行われているという。クリケットの魅力を探るべく、スポーツナビが誇るDo系女子でエンジニアの岩清水部員とともに、市内の練習場を訪れた。

試合中とは思えない優雅なひと時。インドなどではカレーが振る舞われることも 【Getty Images】

 日本では聞きなれない競技かもしれないが、クリケットの競技人口は、球技としてはサッカーに次いで世界第2位。イギリスやオーストラリア、インドなどを中心に、世界100カ国以上で愛され、年棒数億円から最高で30億円稼ぐスーパースターも存在する人気スポーツだ。

 クリケットはまた、フェアプレーと社交を重んじることから、「イギリスの紳士・淑女のスポーツ」とも呼ばれている。その象徴とも言えるのがインターバルの存在だ。試合形式によって試合時間が大きく異なり、最も伝統的な「テストマッチ」になると、最大で5日間もかかる。そのため、イニングの交代時に休憩を挟み、クラブや地域住民らが用意したランチやお茶を楽しむのだ。

自由度の高さが最大の魅力

守備側の返球でウィケットが倒されるまで、攻撃側は走ってポイントを加算できる 【スポーツナビDo】

 広大なクリケット場に到着したスポナビ取材班。まずは、練習を見学しながらルールを学ぶ。

 クリケットは各チーム11人で争う。ポジションはボウラー(投手)とウィケットキーパー(捕手)、フィールダー(守備)、そしてバッツマン(打者)。野球と異なるのは、打球を打たないもう1人のバッツマンがいること。片方がボールを打ったら、ボウラーとウィケットキーパーの間にあるウィケット(3本の棒を立てたもの)の間を2人で同時に走る。両者の体かバットのどちらかがクリース(セーフティーライン)を越えたら1点になる。
 クリケット最大の魅力は、自由度の高さだ。野球と異なり、クリケットにはファウルがない。前にも後ろにも飛ばせるので、長打力だけではなく、球の勢いを殺さずに、軽く当てて後ろに飛ばす作戦もアリなのだ。また、三振や四球がないなど、動きを制約するルールも少ない。

 野球のルールと混同しそうだが、「最初はルールが分かりづらいかもしれませんが、分かると面白くなりますよ」とは、元日本代表で日本クリケット協会事務局長の宮地直樹さんの弁。それならば、まずはやってみるしかない! いよいよ、実際にクリケットを体験してみることに。

日本代表選手の速球を打ち返せるか!?

力づくではなく、バットの重さを使って振る 【スポーツナビDo】

 今回は基本動作を中心に学ぶ。まずはバッティング。バットを持つ時は、ゆりかごを抱くようにひじを曲げるのがポイントだ。

ジャストミートした時の手応えが快感! 初挑戦にもかかわらず次々にボールを打ち返す岩清水部員に、選手からも「代表にスカウトしないと!」と驚きの声があがった 【スポーツナビDo】

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著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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