2014年最注目の八重樫vsロマゴン=9月のボクシング興行見どころ
5日は八重樫、井上尚、村田ら豪華共演
ことし4月、3度目の防衛を果たした八重樫をリングに上がって祝福したロマゴン。9月5日には両者がタイトルマッチで激突する 【t.SAKUMA】
さらには11戦全勝(9KO)で日本スーパーフライ級8位にランクされる松本亮(大橋)が、元WBA世界フライ級王者デンカオセーン・カオウィチット(タイ)に挑戦する一戦にも注目したい。井上と同学年で高校4冠を達成している20歳のホープは、日本のリングでもお馴染みの老かいな38歳に対し、能力の高さを示して世界ランク入りを果たせるか。また、井上の弟でWBAライトフライ級9位にランクされる井上拓真(大橋)の3戦目も行われる。
過去にも多くのドラマがあった代々木第二
それから11年の時が流れた2009年10月10日、当時27戦全勝(18KO)の2階級制覇王者ホルヘ・リナレス(帝拳)がまさかの初回TKO負けで王座から陥落したのもこの会場だ。さらに2年が過ぎた2011年11月6日には、山中慎介(帝拳)が11回TKO勝ちで決定戦を制してWBC世界バンタム級のベルトを手に入れ、ここから5連続防衛(4連続KO防衛中)の快進撃が始まった。引退を懸けた強豪への挑戦、衝撃の番狂わせ、ニューヒーローの誕生……同じ舞台で今回はどんなドラマが生まれるだろうか。
井岡、世界ランク14位と後楽園で復帰戦
ことし5月、IBF世界フライ級王座に挑戦してルエンロエンに判定負けした井岡が9月16日に後楽園ホールで再起戦に臨む 【写真:AFLO】
カリージョと名の知られた強豪との対戦は2年前、強打の元WBA世界フライ級王者ルイス・コンセプシオン(パナマ)に敵地で連敗したくらいだが、いずれも判定に持ち込んだ。コンセプシオン戦の映像を見る限り、思い切り良く左右のフックを振ってくるファイタータイプ。本来の力を発揮できれば、井岡が主導権を取って展開を優位に運ぶことはそう難しくなさそうだが、再起戦は誰にとっても簡単ではない。カリージョにとっては、この一戦がビッグチャンスであることも忘れてはならないだろう。不用意な被弾は禁物だ。
世界王座返り咲きを狙うツニャカオと宮崎
ことし5月は計量失敗から3回KO負け(右)を喫した宮崎。ベストなコンディションで再起戦に臨めるか!? 【写真は共同】
もうひとりは前WBA世界ミニマム級王者の宮崎亮(井岡)。ベルトを返上し、2階級制覇へのテストマッチとして臨んだ昨年大みそかのライトフライ級8回戦で減量に失敗。3回KO負けの惨敗で初黒星を喫して以来、9カ月ぶりの再起戦でインドネシアランカーと対戦するが、相手どうこうよりもベストコンディションでリングに上がることが復活への第一歩となる。