楽に続けられ、効果の出るトレーニング 上達のコツ直伝!シリーズ 第5回

ACS編集部

【(c) Athlete Career Support】

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 元アスリートや現役アスリート、専門家などがさまざまな競技の上達のコツを伝授するシリーズ。第5回はラグビー・トップリーグや数々のスポーツ現場でフィジカルトレーニングを指導している小平健太郎さんが登場。“楽に続けて効果の出るトレーニング方法”を伝授いただきました!

「トレーニングをやっているけど続かないし、ジムに行く時間がとれない」「体が硬いので柔軟をやっているけど、ツラいし、なかなか柔らかくならない」なんて声をよく聞きます。身に覚えのある方も多いのでは? 小平さんも「ジムなどにいらっしゃる方を見ていると、続けられなかったり、効果が見られない人をよく目にします」とおっしゃっていました。では、どうしたらそれを改善できるのか!?
 小平さんは“考え方を変える”“達成感を味わう”ことが大切だと、これまでの経験の中から感じたそうです。今回は、体が硬く週に約2回のジョギングを実施しているという30代男性の方にモデルになってもらい、実際に小平さんに指導していただきました。

POINT(1)考えかたを変えるだけで、結果に現れる!

左:体がかたい人は猫背になってしまう/右:開脚でも同様 【(c) Athlete Career Support】

「座って前屈してみてください」と言うと、体の硬い人は写真のように膝を伸ばしたまま行うので、猫背になってしまうことが多いです。これだと本来伸ばしたいハムストリング(ももの裏側)を充分にストレッチできていません。また、猫背のまま無理に体を前に倒そうとするので、腰痛などにもつながりやすくなります。

左:膝を曲げて背筋を伸ばす/右:つま先を伸ばすとさらに楽に前屈できる 【(c) Athlete Career Support】

 実はこの場合、膝を曲げてしまっていいのです。その時に意識して欲しいのが、背筋を伸ばしたまま下腹部をももに近づけるように動くこと。実際にモデルの方からは「膝を伸ばした時はどこが伸びているか分からなかったけど、膝を曲げるとハムストリングに効いているのが分かる」とおっしゃっていました。この感覚が大事ですね。

左:膝を曲げることでさらに骨盤を意識できる/右:臀部を伸ばす方法 【(c) Athlete Career Support】

 片足ずつ行うとさらに楽にできるため、より骨盤を意識でき、効果的な動きに近づきます。また小刻みに動かしてみるのもいいでしょう。ハムストリングをストレッチするというだけでもさまざまな方法があるので、いろんなバリエーションでやってみるのも継続する秘訣なのでおススメです。大事なのは無理やり引っ張るのではなく、楽に姿勢を取れるところから。先に臀部(でんぶ)をストレッチしてから行うとハムストリングも伸ばしやすくなってきますよ。

POINT(2)楽なことから始めれば、続けられる!

左:良い例/右:悪い例 【(c) Athlete Career Support】

 トレーニングする時に「妥協してはいけない」と思って、ついつい難しい内容やキツイ運動ばかりやっていませんか? それではモチベーションが下がってしまいますから、当然続きませんよね。自分からあえて楽な運動に「レベルを下げて」取り組むことで、毎日続けられるようになり、効果がちゃんと出てくるんです。腕立て伏せでその例をお伝えいたします。

 左下の写真のように頭から足までが一枚の板になった状態をキープして上下に動くことが理想ですが、簡単そうで実はツラいため、腕を伸ばす時に腰が下がってしまいがちです。これではトレーニングにならないだけでなく、無理をするとけがにもつながります。

左:膝を曲げて楽にできる腕立て/右:膝を少し引いて少し負荷をかける 【(c) Athlete Career Support】

 腕立て伏せは膝をつきながらでも正しい動きができればしっかりと効果が現れてきます。膝を曲げてレベルを下げた腕立てをすることで、達成感が味わうことができ毎日続けるモチベーションになります。

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著者プロフィール

元十種競技選手の奥山剛史が代表を務める、株式会社アスリート・キャリア・サポート。「スポーツはみんなを元気にする。」をコンセプトに、人とスポーツとの関わりをデザインし、躍動感あふれる社会をつくるためにさまざまなアイディアでスポーツを楽しみ愛する人を応援していきます

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