ISKA世界王者・寺戸が3度目の防衛戦「Krush王者以上にすごい試合見せる」
3度目の防衛戦に臨む寺戸は4年連続で夏にISKAの世界タイトルマッチ 【提供:株式会社グッドルーザー】
3度目の防衛戦となる寺戸は「Krushらしさを超える、これがISKAだよという試合を見せたい」と意気込み。挑戦者のウルックは、1階級上のフェザー級で、昨年、寺戸が2度のダウンを奪われながら防衛したアレクサンダー・プリリップを下し、ISKA世界王座を戴冠したことのある強豪。4年連続で夏にISKAの世界タイトルマッチを行う寺戸は強敵を退け、ベルトと夏の主役を守りきることができるのか。
これがISKAだという試合を見せたい
今回が3度目の防衛戦ということで、これまで2回防衛していますが、どちらも本当に危ない試合だったと思うので、今回はああいう試合にはならないようにしたいです。
――今年で寺戸選手は4年連続で夏にISKAの世界タイトルマッチを戦うことになり、寺戸選手のISKA戦=“Krushの夏の風物詩”とも言われます。過去の試合のことを思い出しますか?
やっぱり去年も一昨年も先に自分が2回倒される苦しい試合展開だったことは覚えています。それでも諦めずにしっかり勝てたということで……何と言えばいいのかな……自分が思い切ってやれば結果が出るんだなと思いました。
――挑戦者のウルックに対してはどんな印象を持っていますか?
あまり情報がないですが、ISKAでは一階級上のタイトルを獲っている選手で、外国人選手特有の身体の強さや硬さがあると思います。試合は何が起こるか分からないですが、どんな相手でも勝つことが僕の仕事です。
――KrushではKrushとISKAのタイトル戦が行われていて、Krushのベルトの方が上位概念として扱われています。寺戸選手はそれについてどう感じていますか?
やっぱりKrushのイベントなので、Krushのタイトルマッチがメインにしたい気持ちは分かります。でも自分が持っているISKAのベルトは価値がないベルトではないし、自分はKrushのチャンピオン以上にすごい試合を見せられる自信はあります。
――KrushにもISKAのタイトルを持っている選手は多いですが、ISKAは寺戸選手が持っているベルトという印象が強いです。ISKAは白いデザインのベルトですが、寺戸選手の色がついたベルトだと思います。
ISKAのベルトをKrushで初めて獲ったのは僕です。KrushからISKAを獲った先駆者として、自分が防衛を続けてベルトの価値を上げることは、自分に対する責任だと思っています。
――また寺戸選手はISKAのタイトルマッチで倒し・倒されのエキサイティングな試合をしていて、ある意味、Krushを体現していると思います。
ありがとうございます。ただ自分は倒しに行く気持ちはありますけど、倒れる気持ちはさらさらないんで、今回は自分が倒れずにしっかり倒してやろうと思います。
――試合内容でもKrushのチャンピオンには誰にも負けたくないですか?
はい。自分がやる試合が一番盛り上がる。そういうものをやりたいです。
――まさにKrushらしい試合ですね。
Krushらしいというか……Krushらしさを超える試合ですよね。これがISKAだよという試合を見せたいですね。
――ISKA世界王者として3年、タイトルに想い入れはありますか?
はい。しっかり防衛もしてきましたからね。
――もうこのベルトは誰にも渡したくないですか?
自分が持つべきベルトだと思います。日本でもISKAのことが少しずつ認知されてきているので、もっともっとISKAのことを知ってもらって、ベルトの価値が上がればいいなと思います。
――今大会ではKrushの防衛戦もある中で、寺戸選手の試合が組まれています。どんな試合を見せたいですか?
お客さんがしっかり盛り上がってくれることがいいことだと思います。でも僕は負けることが絶対に嫌なんで、しっかり自分が倒して勝つ。それだけですね。
ウルック「テラド…特にこれといった印象はないね」
1階級上のISKA世界フェザー級世界王座を戴冠したことのあるウルック 【提供:株式会社グッドルーザー】
自分たちにとってKrushに出場することは大きな意味がある。とても光栄に感じているよ。
――Krushというイベントにはどんな印象を持っていますか?
とても素晴らしいイベントだと思っている。世界的にも有名なイベントであり、もちろんトルコでもKrushの名は知られている。だからこそKrushでISKAのタイトルを争うことに意味を感じているんだ。
――これまでウルック選手が獲得したタイトルについて教えてもらえますか?
2009年にアマチュアムエタイのジュニア世界王者になった。19歳でプロデビューしたあと、トルコのバンタム級タイトルを獲って、2012年にISKA世界フェザー級王座にも就いた。昨年はブラジル・サンパウロで行われたWAKO−PROアマチュアの−57kgワンデートーナメントで優勝しているよ。
――ISKAのタイトルを獲った試合ではアレクサンダー・プリリップに勝ったそうですね。(※プリリップは昨年8月の広島大会で寺戸のISKA世界王座に挑み、2度のダウンを奪い、寺戸をKO寸前にまで追い込んでいる)
そうだね。あの時は空位だったISKAの世界タイトルをかけてプリリップと3分5Rの試合で戦ったんだ。自分はまだ20歳だったけど、プリリップに判定勝利したよ。
――自分が最も得意にしている武器・自信を持っている技は何ですか?
すべての攻撃が得意だけど、フックには自信を持っている。
――対戦相手についてはどんな印象を持っていますか?
幾つか試合映像を見た。テラドには悪いけど……特にこれといった印象はないね。
――寺戸選手は逆転勝ちが多い選手ですが、どんな試合になると予想していますか?
まずはテラドの出方を見てみるつもりだけど、だからといって戦い方を変えるつもりは一切ない。俺はいつも通り自分のスタイルで戦って最後はKOで仕留めるつもりだ。
――日本のファンに自分のどんなところを見て欲しいですか?
日本で初めての試合ということもあって俺の気合いは十分だ。俺の試合に期待してくれて損はないぜ!
――どんなフィニッシュで勝ちたいと思っていますか?
それはもちろんKOさ。KO勝ちを狙ってアグレッシブに戦うよ。
――最後に日本のファンにメッセージをいただけますか?
今回、初めて日本で試合をすることになったけど、日本のファンの前で試合をしたくてうずうずしている。俺とテラドで日本のファンに楽しんでもらえる様なエキサイティングな試合をするつもりだ。ただしテラドをKOして、最後にベルトを巻いているのは俺だ。
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