ギリシャが誇るべき12人目の選手たち 代表チームの応援はプライスレス
停電にも負けず、必死で応援
サポーターの応援も届かずPK戦の末コスタリカに敗戦。歓喜を味わうことはできなかった 【写真:ロイター/アフロ】
「今の代表は別に特別なチームじゃないよ。チーム内に摩擦が生じているしね。みんな、陰謀を企てた(コンスタンティノス・)カツラニスの出場を良く思っていないんだ。何千人というファンがカツラニスを外すように署名したほどさ。それでも、彼らは僕らの代表チームなんだ。他にチームはないからね。だから僕は心の底から応援している。今夜、勝ってくれると信じている」と、学生グループの1人、ニコスくん(24歳)は熱く語っていた。
だから私も、限定2時間と決めて、ギリシャ代表への抵抗感をすべて拭い去り、ギリシャ代表のサポーターとして試合を見ることにした。試合中は本気で応援したのだ。だが、ご存じの通り歓喜を味わうことはできなかった。試合後、お店にいた他の客もおとなしく帰路につき、テオファニス・ゲカスのPK失敗をけなしながら暗闇に消えて行った。チームは敗れたとはいえ、私はソクラティス・パパスタソプーロスが後半終了間際に同点ゴールを決めた際に、皆で一緒に飛び跳ねたあの瞬間を忘れないだろう。今回のW杯の一番の思い出の1つとなった。
サマラスの心温まるストーリー
残念ながら、ジェイ君はちょうど家族と共に米国で夏休みを過ごしており、コスタリカ戦の応援には駆けつけられなかった。だがしかし、これからも彼らの固い絆が途切れることはないだろう。
翻訳:田島大(フットメディア)