スポーツのための食事学を知る
【STANDS!】
マー君を支えるフードマイスターの妻
【STANDS!】
その活躍を影で支えているのが、妻で元タレントの里田まいさん。一時、ニュースになりましたが、ジュニア・アスリートフードマイスターの資格を持っています。いわばスポーツのための食事学で、アスリートを支えるというもの。
今回、話を伺ったのは、その第一人者的な存在であり、自身もトライアスリートとして活躍している村山彩さん。著書、「あなたは半年前に食べたものでできている」も約8万部を超えるヒットになっている、いわばアスリートの食のパイオニアの彼女に、食と健康の関係性について伺った。
半年前の食事でカラダは形成されている
【STANDS!】
村山 アスリートフードの理論を学ぶ基礎的なものが、「ジュニア・アスリートフードマイスター」で、その理論を食事アドバイスに生かせるようになれるのが、「アスリートフードマイスター」です。
ちなみにジュニアの資格を取得しないと、次の資格はとれないんです。ありがたいことに、その第一号になれたので、これまで色々と活動させていただきました。
――そして先日、上梓された、「あなたは半年前に食べたものでできている」もヒットしましたね。しかし、タイトルがすごく印象的で、本屋でも思わず手にとってしまいます。
村山 人のカラダは、60兆個の細胞で出来ているんですね。その細胞って、何でつくられているかと言うと、自分が日々、口に入れて食べているものです。当たり前ですけど(笑)。
カラダの中でも粘膜などは昨日、一昨日に食べたモノが反映されます。ただ骨などは年単位かかります。脳細胞だって、あなたが過去に食べた物で出来ているわけです。
その平均をとると、約6カ月前に食べたもので今日のあなたのカラダは形成されているというワケです。もちろん、昨日や一昨日の食べ物が影響を与える時もありますが、基本は以前に食べた食材が、今のあなたです。
体調が悪いのは梅雨のせいではない!?
【STANDS!】
村山 半年前は、ちょうど年末年始ですからね。暴飲暴食をしがちで、ほら、不規則になりがちじゃないですか(笑)? たぶん、その時の影響って大きいのかなって思います。
アスリートを指導する時もレースが近くなってくると、「何を食べればいい?」みたいなことを聞かれるんですけど、理論的にはレースへの準備は半年前からはじまっています。もちろん、カーボローディングみたいな手法はありますけど。
人間のカラダって点滴とかを毎日打たない限り、その人が食べたモノでしかつくられないワケであって。その認識があるのであれば、変なものは食べません。きっと、難しい話ではないと思います。
村山 でも、食べることって、すごく体力を使います。だから、疲れている時は食欲が湧かないし、代わりにお菓子にはしったりするんだと思います。寝転がりながらお菓子を食べるとかラクじゃないですか? 寝転がりながらの野菜スティックは考えられません(笑)。
忙しい世の中ですから、ストレスで疲弊してジャンキーな食べ物に手を出してしまうのは仕方ないと思います。そういう時って、生き物が本来もっている自分のカラダのセンサーが機能していないんだと思います。これはいいもの、これは悪いものを判別できるセンサーです。
大事なのは、そのセンサーを元に戻してあげること。あと、ちゃんと食べるという行為を行うことですね。サプリとかも大事ですけど、噛まないことによって消化器官の機能が低下して、結果として生活する上で大切な機能も衰えますから。