サッカーW杯開幕が待ち遠しい! 「松原渓のスポーツ百景」

松原渓

草サッカーを楽しむ

【松原渓】

 今も、草サッカーに誘われて参加することがある。小学生のころは何も考えずに夢中でボールを追っていたけれど、大人になってからは人間関係を広げたり、コミュニケーションの場にもなっている。

 また、前回の記事で書いたように、サッカーをプレーするだけでなく「観る」ことで、「カッコイイ崩し方」や「オシャレなプレー」をしたいという好奇心も生まれた。プレーする頻度はフットサルの方が圧倒的に多いけれど、たまにサッカーをして面白さを感じるのはこんな時だ。

1)サッカーのコートサイズはフットサルの約9倍(公式サイズ)。時間も45分×2本とフットサル(20分×2本)に比べて長いので、常に100%で走っていると、あっという間にバテてしまう。無駄に体力を消耗しないために、「うまくサボる」ことを考えて、頭を使う。
2)交代枠が少ない(公式戦は3人)なので、フットサル(交代自由)に比べて持久力が必要。ちなみにサッカー選手が1試合(90分あたり)に走る平均走行距離は、10〜12キロと言われている。日本代表でトップクラスのスタミナを持つ長友佑都選手(インテル/イタリア)は1試合平均12キロ以上走っているそうだ。

 なでしこジャパンでトップのスタミナを誇る川澄奈穂美(シアトル・レイン/米国)選手も、1試合で約12キロ。頭を使いながらそれだけの距離を走るということが、いかに大変なことか、プレーするとよく分かる。

 エンジョイの草サッカーでも、それなりの基礎体力をつけて臨まないと、最初はきつい。でも、大会に出てみたり、定期的に草サッカーがあると、体力作りのいいモチベーションになる。

3)フットサルは試合中に目まぐるしくポジションを入れ替えるため、ポジションの縛りはないけれど、サッカーではフィールドプレイヤーはDF(守備)、MF(守備/攻撃)、FW(攻撃)でそれなりに役割がはっきりしている。いろんなポジションを体験できるのも、サッカーならでは。個人的には、全ポジションをやってみて、GK(キーパー)の難しさを実感した。

サッカーは世界の共通言語

 サッカーはいまや、世界の共通言語と言えるほどの人気スポーツだ。サッカークラブは少年から女性、シニア世代まで多くのカテゴリーがあり、サポーター、ファン、テレビの専門チャンネル、リーグや大会など、さまざまな角度から、競技への関心の高さを感じることができる。今この瞬間にも、きっと世界中のどこかでサッカーの試合が行われている。

 今月は女子サッカーのアジア女王を決めるアジアカップが行われ、なでしこジャパンが見事チャンピオンに輝き、来年の女子ワールドカップ(W杯)への出場権を得た。そして、待ちに待ったW杯・ブラジル大会が間もなく開幕する。日本中が「勝利」という目標に向かってぎゅっとまとまる、あの熱狂が今から待ち遠しい。

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著者プロフィール

サッカー番組のアシスタントMCを経て、現在はBSフジにて『INAC TV』オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート。日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレー。父親の影響で、幼少時から登山、クロスカントリー、サイクリングなど、アウトドア体験が豊富。「Yahoo!ニュース個人」(http://bylines.news.yahoo.co.jp/matsubarakei/)でも連載中

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