必殺技は「ローリングアタック」 セパタクローの世界

Sportie/スポーティ

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 手を使わずにバレーボールをプレーすることを想像してみてください。足や頭を使ってレシーブ、トスを上げ、ジャンプしてスパイク!……そんなことができるの?と思ってしまいますが、今注目のエクストリームスポーツ「セパタクロー」なら、そんなアクロバティックプレーができちゃいます。

ルールはバレーボールとほぼいっしょ

空中を飛び交うのは編み込んだ形状のプラスチック製ボール。シューズはアッパーがキャンバス地で、靴底がゴム製のものが一般的 【Sportie】

「セパタクロー」の区切り方は「セパ」「タクロー」。東南アジア発祥のスポーツで、「セパ」はマレー語で「蹴る」、「タクロー」はタイ語で「ボール」を意味します。

 バドミントンと同じコートを使い、3対3で対戦。ボールタッチ3回以内に相手コートにボールを返してラリーを行います。1セット15点先取(大会によって21点先取の場合もある)のラリーポイント制で、2セット先取したレグ(チームのことをレグという)が勝利となります。これらはバレーボールとほとんどいっしょ。

 やはり一番の違いはサッカーと同じ「手や腕を使わずに、足や頭でボールに触ること」というルールがあることです。
 トップ選手ともなるとサーブやレシーブ、トスも手を使うのと同じくらい器用にボールをコントロールします。「空中の格闘技」と呼ばれるだけあって、アタックの動きはかなりアクロバティック! 動きが派手かつルールが分かりやすいので、初めての人でも観戦していて楽しいスポーツです。

全国大会には8歳のセパタクローチームも

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 そんなセパタクローの大会が3月22、23日の2日間、埼玉県春日部市で開催されました。第7回全国セパタクロー埼玉オープンには、全国から集まった男女合わせて69団体、約250名が参加。年齢は8歳から49歳までと幅広い世代の選手たちが集まりました。

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「セパタクローは日本ではまだまだマイナーなスポーツ。選手たちにとって十分な環境が整っているとは言えません。年間の大会数も数えるほどで、協会への登録も必要です。そこで、老若男女問わず楽しんでプレーでき、実践を通して選手たちがレベルアップしていけるような大会をつくろうという目的で始まったのがこの大会なんです」(実行委員長・鈴木雅博さん)

 日本のセパタクロー選手の大半は大学から競技を始め、大学の4年間が終わるとプレー環境が無く辞めていってしまうのが現状です。年間の大会数もこの埼玉オープンを除くと協会主催の大会が4回のみ(東京、北海道、大阪、新潟で開催)。

 そんな背景もあり、この大会は全国各地から集まる選手たちの交流の場としても役割も担っています。コミュニティが狭いので人同士のつながりが自然にでき、ここをきっかけに他のクラブの練習に参加する選手も多いといいます。

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