理想のボディラインのために 了徳寺大学「女子トレ部」 第2回

IRONMAN

【t.SAKUMA】

 先月発足した日本初!?女子だけのウエイトトレーニング部の合同練習がいよいよ本格的にスタートしました! 初めて部員8人全員がそろう今回。初顔合わせとなるので自己紹介をしながらの胸トレーニングとなりました。

 私も含めてシャイなメンバーが多い(気がする)ので、まずは距離を縮めようとシンプルでわかりやすいベンチプレスからスタート。お互いのフォームをしっかりと見ることができるのも合同練習の良さであり、良い経験になります。

シャンプーのいい香りで癒されたり…

【IRONMAN】

 軽々と上げる子、勢いあまる子、重さを確認するように上げる子とさまざまな中、私もアドバイスをしつつ緊張しながら混ぜてもらいました。あたり前のようにいきなり20kg。女性が持つこともないまま一生を過ごしてもおかしくない重さを皆がクリアしている姿は、さすが女子トレ部。みんなのレベルの高さがうかがえます。真新しいベンチ台も運び入れられ2チームに分かれてセットを重ね、少し緊張がほぐれてきたところで次の種目へと移りました。

 2種目目は、インクラインダンベルベンチプレス。女子にとっての胸トレのイメージや、なぜ上半身の角度を変えるのか?という点を言葉に出してもらってからスタートしました。フォームの確認をしながらの丁寧なトレーニングにじわじわとテンションが上がり、初めての重さ=MAXにチャレンジする雰囲気の中、「できるかな?」と不安気ながらも積極的に挑戦する姿がカワイイ。頼り過ぎは良くないけれど、補助してくれる人がいる時こそチャレンジができる良い機会。

 でも補助をされるのってふんばっている顔を見られるのでは?と女子的には少し恥ずかしいんです。なので、いろいろな意味で女子同士という点は安心♪ シャンプーのいい香りで補助する私も癒されたり…(笑)。

静まり返った中「いける! 頑張れ!」の声

 そんな中、初めての12kgに挑戦する子の番になりました。重さとだけ対峙する集中した良い表情に空気が変わり、静まり返った凛とした空間に響く「いける! 頑張れ!」の声。1回、2回、3回。いけた! 足のパワーをうまく使い始めることができて、ふんばって重さを上げる感覚が目覚めた瞬間でした。

「忘れないうちに…」と、すかさず重さを変え次のセットへと自発的に動く彼女。素敵だな…。初めての合同練習に初めての重さ。思えば私も12kgの黒いダンベルに憧れた時期がありました。トレーニングを始めたころの私は、重さに耐えることができずにあごにバーが直撃してショックを受けたことも…。その後はひたすらベンチプレスを繰り返す1年で、続けていくうちに体重×1.2倍を上げらげられるようになりました。

「全身を使う」という感覚を大切に

【IRONMAN】

 私の胸トレはとてもシンプルです。今は自分の理想のボディラインのためにコンテスト時代ほどの重さは扱っていませんが、それでもベンチプレスでは自重の70〜80%くらいを常に扱っていられるように、タイミングを見て高重量の日を設けて筋力を維持しています。80%というのは、私にとってベンチプレスの良さである「全身を使う」という感覚を大切にするための設定です。
 どのくらいを目指したら良いかという明確なゴールを持っていない女性にも「自重の80%」という設定をおすすめしています。
 重さを扱ったときに初めて分かることはとても多く、そこから自分の理想のカラダに合わせたトレーニングには何が必要かを見極めていくことができると思います。

 それぞれの目標に向かって、この先、私自身も彼女たちもどんなふうに体も変えていけるのか楽しみです。「出稽古もいいな…。どんどん部員が増えればいいな…。」なんて希望も夢もいっぱいで、みんなの表情を思い出しては、しばらくニヤニヤが止まらない帰路でした。 

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著者プロフィール

毎月12日発売。発行は株式会社フィットネススポーツ。1990年の創刊以来、約四半世紀の伝統を誇るウエイトトレーニング&スポーツニュートリション専門誌。米国を中心とした海外の最新の研究に基づくトレーニング法や栄養情報を紹介している。また日本国内のボディビル、パワーリフティング大会の試合レポートや、ウエイトトレーニングを取り入れているアスリートやトレーナー情報も掲載している

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