マンネリ感を打破するために 宇都宮徹壱の「初めてのジム通い」第3回

宇都宮徹壱

新しいトレーニングメニューを提案される

【Getty Images】

 これまでの私のトレーニングメニューは、以下のような感じであった。

・10分間のエアロバイクとストレッチ
・チェストプレス、ローイング、レッグプレス、クランチ、ロータリートルソー(いずれも10回×3セット)
・クロストレーナー(40〜45分)

 これに対して、ミヤマちゃんが新たに提案してくれたトレーニングメニューのコンセプトは以下のとおり。

・これまでの筋力トレーニングに、さらにレッグエクステンション(大腿四頭筋)、ショルダープレス(三角筋と上腕三頭筋)、バックエクステンション(脊柱起立筋)を加え、鍛える筋肉の部分を増やす(いずれも10回×3セット)
・筋力トレーニングを、上腕、体幹、下半身に分け、その間にクロストレーナーによる有酸素運動を10分〜15分取り入れる

 つまり、これまでは完全に分離していた筋力トレーニングと有酸素運動を、これからは交互に取り入れることによってトレーニングメニューにメリハリを付ける、というものである。とはいえ、有酸素運動を細切れにしてしまって、果たして効果はあるのだろうか。

 私の疑問に対してミヤマちゃんは「以前は『20分以上続けないと効果がない』と言われていましたが、今では合計20分以上であれば十分に効果が出ると言われていますので、問題ないですよ」とのこと。なるほど、それなら多少は新鮮な気分でトレーニングに取り組めそうだ。この日から始めた新しいトレーニングメニューは以下のとおり。

・10分間のエアロバイクとストレッチ
・チェストプレスとショルダープレスで上腕の筋力トレーニング
・クロスロード(100キロカロリー分を燃焼=およそ11分)
・ローイング、クランチ、ロータリートルソー、バックエクステンションで体幹のトレーニング
・クロスロード(同上)
・レッグプレス、レッグエクステンションで下半身の筋力トレーニング
・クロスロード(同上)
 筋力トレーニングのメニューが新たに3つ増えたことで、終わったあとの疲労感は以前の5割増しくらいになったような気がする。ただし有酸素運動の時間を切り分けたことで、トレーニング全体にメリハリとリズムが生まれ、それぞれのメニューにより意欲的に取り組めるようになったのは収穫であった。同じ疲労感でも、ほのかな心地よさが感じられる。

「しばらくこのメニューで続けてみて、また1カ月後にデータを採りましょう」とミヤマちゃん。とりあえず、何となく抱いていたマンネリ感は打破できそうな気がする。もう少し頑張ってみよう。自分自身が変わるために。

<つづく>

(※)Jリーグ百年構想:「地域に根差したスポーツクラブ」を核としたスポーツ文化の振興活動への取り組み。あらゆるスポーツを行う(Play Sports)だけでなく、スポーツを観る、語る、応援するといった、生活の場に根付いたスポーツとのかかわりを推進することで、豊かなスポーツ文化の醸成を目指す

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著者プロフィール

1966年生まれ。東京出身。東京藝術大学大学院美術研究科修了後、TV制作会社勤務を経て、97年にベオグラードで「写真家宣言」。以後、国内外で「文化としてのフットボール」をカメラで切り取る活動を展開中。旅先でのフットボールと酒をこよなく愛する。『ディナモ・フットボール』(みすず書房)、『股旅フットボール』(東邦出版)、『日本代表の冒険』(光文社)など著書多数。『フットボールの犬 欧羅巴1999-2009』(東邦出版)は第20回ミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞した。2010年より有料メールマガジン『徹マガ』を配信中。Twitter:tete_room

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