フィテッセはチェルシーのオランダ支店!? 前オーナーの暴露で起こった騒動
明るみに出たフィテッセ内の“ズレ”
資金力に乏しいオランダのクラブにとって、ビッグクラブとの提携はひとつのモデルとなりえるが… 【Getty Images】
ジョルダニアの今回の暴露も、クラブのゼネラル・ディレクターを務めるヨース・デ・ウィットに対しジョルダニアが「お前の指を詰めるぞ」としゃべり、これを文字通り脅迫と受け取ったデ・ウィットが警察に訴え、ジョルダニアが逮捕されたのが発端。ジョルダニアは7時間拘束されたという。最近までフィテッセのホームゲームや練習場に通っていたジョルダニアだったが、フィテッセは3年間の立ち入り禁止処分を科した。
「本当に指を切るわけないだろう。これはグルジアの表現のひとつ。オランダ人だって相当汚い表現を使っている」とジョルダニアは言い、ファン・レーウウェンも「私がテクニカル・ディレクターの頃は『お前の顔を切り落とす』と言われたが、それを脅しと感じたことはなかった。事実、私の顔はまだついている」と笑う。
モデルケースになりえるはずのビッグクラブとの提携
4月2日付けの『デ・テレフラーフ』紙は「3日、チェルシーの関係者がフィテッセと話し合いを持つ。両者の協力関係が終わりになる可能性もある」、「チェルシーのスポークスマンは『フィテッセは独立したクラブ』と語った」と報じた。英国では『ガーディアン』紙も詳細に今回の件を報じている。
「フィテッセがアンジの二の舞になるのでは」と心配する声もある。ロシアのアンジは近年、金満クラブとして勢力を伸ばしていたが、スレイマン・ケリコフオーナーが方針を変え、予算が大幅に低下しチームも弱体化した。
資金力に乏しいオランダのクラブにとって、ビッグクラブとの提携はひとつのモデルとなり得るが、フィテッセではクラブ・カルチャーが無くなっていくことを嘆く声も絶えない。