スタローン映画を見て体を鍛えよう 芸人スタスタローン編

しべ超二

【(c) 2014 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.】

スタローンに同化して生きる男は実在する!

 御年67歳の今も、パンツ一丁となって己の肉体、いや生き方をさらし、全世界の(主に男性)ファンを魅了するシルベスター・スタローン。『ロッキー』のファンファーレで起床したり、生卵を飲んでランニングに出掛け気持ち悪くなったりするのはファンにありがちな“あるある”だが、それに飽き足らずスタローンに同化して生きる、いきすぎたファンがいる。お笑い芸人・スタスタローンがその人だ。この男は実在する!

 スタスタローンはその名の通りスタローン、中でも『ランボー』のモノマネを主とするお笑い芸人。そのルーツを尋ねてみた。

「奈良出身で高校・大学と京都へ行って、卒業してから東京に出てきました。この世界でやっていこうと思って東京へ出てきたんですけど、京都の時『おまえ、ちょっとスタローンに似てるよな』って周りから言われて、似てるならネタでもできるかな、そう思って『ランボー』を観てみたんです」

「映画を観た後は公園で懸垂をやったり」

新作映画『リベンジ・マッチ』より。スタローンがボクサーとして“復帰” 【(c) 2014 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.】

 本家スタローンのことはもちろん知っていたが、それまでは「うっすら観ていたぐらい」だったとスタスタローンは言う。しかし、あらためて『ランボー』を観て、スタローン観が一変する。

「もっとバカなイメージだったんです(苦笑)。ただドンパチだけの映画なのかと思っていたんですけど、かなり社会派というかベトナム帰還兵の心を代弁しているようで、メチャクチャ面白かった。グッと来ました。それでいろんな人に観てもらえたらいいなと思ってマネし始めたんです」
 以来、スタローンは芸人スタスタローンにとって活力を与え、心のスイッチを入れる存在となっている。

「観ると元気が出るというか。やっぱり観た後は触発されて、走りに行ったりしちゃいます。それで公園で懸垂をやったり。あの体になるにはかなりの技術がいると思いますけど、ああなりたいし、できるだけ近い体には持っていきたいです」

史上類を見ない作品『オーバー・ザ・トップ』

スタローンに同化して生きる男、お笑い芸人スタスタローンがおススメするのは『オーバー・ザ・トップ』だ 【しべ超二】

 そんなスタスタローンがスポーツ関連の映画でモチベーションアップにオススメするのが、王道の『ロッキー』からちょっと変化球での『オーバー・ザ・トップ』。腕相撲をメインに、1本の映画を作り上げてしまった史上類を見ない作品だ。

「腕相撲で決着をつけるっていうのが、判定とかもなく勝ち負けがハッキリしているし、分かりやすくていいと思います。腕相撲の映画っていうイメージですけど、実は“子どもと仲良くなるお父さんの映画”です。アクションがあって、ハートフルでヒューマンな部分もあって、さらにロードムービーでもあって、てんこ盛りで欲張りな映画です(笑)。それで最終的に腕相撲っていう」
 作中ではスタローンが運転するトラックの車内でエキスパンダー状の器具を引っ張ったり、バンパーを利用して腕立て伏せをしたりといったトレーニングの場面が登場する。

「ほんとに鍛えられているのか、よく分からないですよね(笑)。でもスタローンってそういう、“マネしたくなる何か”があるんです。僕も手すりを使ってバンパーの腕立てをマネしたり、生卵を飲んだりしました。そうやってマネしたくなったり影響力があるのが、カリスマ性だと思います」

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著者プロフィール

映画ライター。ペンネームは『シベリア超特急2』に由来し、生前マイク水野監督に「どんどんやってください」と認可されたため一応公認。日本のキング・オブ・カルト、石井輝男監督にも少しだけ師事。プロフィール画は芸人ネゴシックスの手によるもの。

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