小山台よ、夏、都立初の1勝を目ざせ!「僕たちの野球が終わったわけじゃない」
「やはり実力の差でしょう」
黄色に染まったアルプス、小山台ナインに大声援を送った 【写真は共同】
「序盤は、溝田君の低めのスライダーを見極められなくても仕方ないと思っていましたが、予想以上にすばらしかった。選手たちはけっこう落ち着いてプレーしてくれましたが、やはり実力の差でしょう。胸が震えるような大応援に応えられなかったのは、申し訳なく思います」
11失点ながら最後まで投げきった伊藤は、
「スライダーはまあまあいいところにコントロールできましたが、なかなか振ってくれない。甘くなったストレートをとらえられました」とさばさばだ。ただ履正社・岡田監督は「やっぱりええピッチャーですね。2回に5点取ったといっても、四球の走者が4人。その回は2安打ですから」とたたえた。
そう、都立でもできるのだ
日野の嶋田監督は、都立のハンディを克服するため、練習方法や指導方法について情報交換しようと、福嶋監督らが創設した「高校野球研究会」のメンバーでもある。手前味噌ながら、西脇が見たという雑誌(正確にはムック)の原稿を書いたのはおそらく、僕だ。そのとき、日野の嶋田監督はこういっていた。
「私が高校生のときには国立が、そして監督になってからは城東、雪谷が夏の甲子園に行きました。都立でもやればできると、勇気を与えてくれましたね」
そう、都立でもできるのだ。伊藤がいうには、「自分たちの野球は、これで終わったわけではありません」。ハートは「everyday my last」でも、これが最後じゃない。夏。都立初の甲子園1勝を目ざせ。