高校野球の面白さ、怖さ知った神宮大会=注目集めた来春センバツの主役の行方
「高校野球は最後まで何が起こるか分からない」
8点ビハインドをひっかり返した沖縄尚学。ゲームセットまで何が起きるか分からないことを現実に示した決勝となった 【写真は共同】
2009年夏、日本文理高は中京大中京高を相手に、9回2死から5点を返し、1点差に迫ったことが思い出される。今年夏の甲子園でも済美の安楽智大(2年)が、三重高に9対2と7点リードの9回に5点を返され、9対7まで迫られた。高橋光成(2年)の前橋育英高も、準々決勝で9回2死走者なしから2点差を追いつき、延長でサヨナラ勝ちしたことがあった。
ゲームセットまで何が起こるか分からない野球の面白さ、怖さ。昨今の高校野球では、特にそれが顕著に出ているように感じられる。
沖縄尚学、日本文理は決勝での勝負を成長の機会に
大逆転を許した日本文理高のエース・飯塚悟史(2年)は、「(8点差で)勝ちを信じて油断してしまった。気持ちの甘さです」と、こちらもこの試合が大きな勉強になったようだ。
甲子園大会ではないが、高校野球・最高峰の試合である全国大会決勝を戦ったからこそ、勝負の厳しさを肌で味わったとも言える。両チームがこの経験を、どう来年へとつなげられるかが非常に楽しみだ。