協賛企業・ヤクルトが期待する大会の効果=世界水泳バルセロナ2013
「会場では約14万本を提供する予定」
大会を協賛する効果は大きいという。開催国での販売促進、新規開拓につながっている 【写真:ロイター/アフロ】
ヤクルトの企業ロゴは、プールやインタビュースペースに必ず出ていますし、強化プラスチックでできた180センチのヤクルトのボトルを出しています。このボトルはすごく目立ちますね。あとはマーケットストリートにブースを出展したり、地元の運営になりますが、いろいろなグッズも配布しています。それからヤクルト本品は、会場で約14万本を提供する予定ですので飲み放題です(笑)。スペインも市場としてはそんなに強くないので、「ヤクルトとは」というところから説明していくつもりです。
――過去の世界選手権でも、効果はやはり出ているのですか?
そうですね。まずは興味・関心を引くところから始めています。サンプリングをやりますので、実際に知らない人にも飲んでいただくんです。それで、お腹に良い菌が入っているということを説明していくと。
――協賛する上で、選手には何かメリットになっているのですか?
選手ももちろん飲むことができます。シンクロナイズトスイミングでは別途スポンサーになっていますので、日ごろから商品を提供していますね。広い意味での話ですが、健康管理の補助にはなっているのかなと。
――スポンサー企業として今大会に期待することは何ですか?
まずは大会そのものが盛り上がっていただきたいですね。記録的に良いとか、非常に接戦ですとか、皆の興味・関心を引くものがあるといいなと思います。個人的にも、日本チームの活躍に期待しています。ちょっと残念なのは、時差の関係がありますので、ライブで視聴するには厳しい点ですね。
――時差があるとないとでは効果に結構な違いがありますか?
ありますね。例えば弊社のホームページへのアクセスですとか、あるいは書き込みであったりとか、フリーダイヤルに入って来る内容を見ても反応の仕方は違ってきています。
――どういった問い合わせが来ますか?
単純な興味・関心で、「海外でも販売しているの?」とか、「水泳もスポンサーをやっているんですね」とか、「今後もぜひ続けてほしい」といった応援メッセージみたいなものもあります。
「水泳は健康イメージが高い」
日本を入れると32の国と地域ですね。いまはもう毎日の販売数量で3000万本を超えています。そのうち国内が900万本弱、ですから2000万本以上は海外で売れているんです。
――世界選手権の後に新規開拓した国はありますか?
例えばイタリアが良い例ですね。09年にローマ大会がありまして、当時はイタリアで販売が始まって間もないタイミングだったんです。ヤクルトというものを知らしめるには非常に良かったと思います。
――それは売上に貢献しそうですね
ニュース的にマスコミで取り上げてもらうことや口コミは反応が早いですからね。スポンサーになるときに調べたんですけれど、世界各国で水泳というスポーツは非常に健康イメージが高いんです。そういう意味でも、うちの商品を健康イメージで浸透させていくにはうってつけだったかなと思います。
――本当にうまくマッチしたんですね
水泳は年齢も関係ないですから。子供からご高齢の方までやられて、それなりにできる生涯スポーツですよね。
――では最後に、テレビやウェブ、新聞などで世界水泳に接する視聴者、読者の方に見てほしい点がありましたら教えてください
できればライブで見てほしいなと思います。結果に至る競技のスタートから、タッチのところまでというのは見て分かると思うんですけど、そこにいくまでの選手の動きやローテーションは、選手の気持ちやレースに臨む姿勢が表れていたりするんです。ライブで見ると、より一層選手の頑張り具合が分かるし、結果がすべてじゃないなというのが、すごく理解できます。あとはご家族の皆さんで、どこにヤクルトのボトルが飾ってあったかクイズをやるとかですね(笑)。あそこにあった、いくつあったとか。そういう視点でも楽しんでくれるとうれしいです。
<了>
(取材・大橋護良/スポーツナビ)