「松坂超え」なるか? ダルビッシュ2年目への期待=米予測サイトは「勝ち星微減」その理由は?
チーム打線弱化も「進化」したダルビッシュならば
昨シーズン終盤からの「進化」を考えれば、日本人最多18勝を上回ることも絵空事ではない 【Getty Images】
だが、それはダルビッシュが昨年のダルビッシュのままであれば、の話だ。昨年のダルビッシュは初めて経験するメジャーのマウンドやボールの違いに戸惑い、たびたびフォームを修正するなどの試行錯誤を繰り返しながらも、シーズン終盤には確実に「進化」した姿を見せていた。数字的には、8月6日のレッドソックス戦まで11勝8敗、防御率4.57だったのに対し、8月12日のタイガース戦以降は先発8試合で5勝1敗、防御率2.35。「もう四球は気にしなくていい」というマイク・マダックス投手コーチのアドバイスが転機になったとも言われているが、それまでリーグ平均を下回る2.08だったK/BB(奪三振と与四球の比率)は、この終盤8試合では4.47まで跳ね上がるなど、制球に関する不安も消え去っていた。
日本人最多「18勝」超え、絵空事ではない
ダルビッシュ自身は常々「勝ち星は運もある」と話すなど、勝利数にはこだわりを見せていない。また、メジャー2年目を迎え、ライバルとなる他球団も対策を練ってくるだけに、勝ち星を増やすのは容易なことではない。前述のとおり、現地の各種媒体もこと勝ち星に関してはシビアな見方を示している。それでも今季のダルビッシュに「松坂超え」を期待するファンは、決して少なくないはずだ。昨季終盤からこの春にかけてのパフォーマンスや、その対応力の高さを考えると、それはあながち絵空事とは思えない。
<了>